予約なしでも・区外住民でも・若者向けに巡回バスも…2回接種完了へ自治体スパート

政府が「11月の早い時期」に希望者全員の新型コロナウイルスワクチンの2回接種を完了するという方針を掲げる中、各地の自治体が「ラストスパート」をかけている。接種率を少しでも上げようと、予約なし接種や、未接種者の掘り起こしなどを進めている。

27日、東京都足立区の江北地域学習センター内にある集団接種会場。入り口には「予約不要で接種できます」「区外在住の方もOK」と書かれたポスターが掲げられ、朝早くから接種希望者が詰めかけた。
隣接する埼玉県川口市から電車でやってきた会社員(43)は、「時間が空いた時にふらっと来て打てるのはありがたい」と話した。この日、予約なしで接種した人は72人に上った。
足立区では、接種率が1回目80・9%、2回目75・6%(28日時点)と順調に伸びており、11月21日でいったん集団接種を終える予定だ。「残りわずかの集団接種の機会を広く利用してもらいたい」と、10月21日から「予約なし・区外からもOK」の接種を始めた。
区外在住者も受け付けることについて、区担当者は「周辺住民の接種も促すことで、感染拡大防止の効果が高まることを期待している」と説明する。

国は今月上旬までに、12歳以上の9割が2回接種できる量のワクチン供給を完了。全人口のうち、2回目接種を終えた人(医療従事者を含む)の割合は70・87%(27日時点)に達した。
しかし、都道府県ごとの

進捗
(しんちょく) 状況には差があり、接種率が低い自治体にとっては「掘り起こし」が課題となっている。
岡山県は、「12月にも3回目の接種が始まれば、未接種者の予約が取りにくくなる恐れがある」として、今のうちに接種してもらおうと、10月15~31日を「ラストスパート期間」に設定。31日のサッカーJ2・ファジアーノ岡山の試合に合わせて岡山市内のスタジアムに接種会場を設けるなど、てこ入れを図る。
未接種者約1万5000人にはがきを送り、接種を呼びかけたのは新潟県上越市。2回目接種率が9割近くになり、集団接種は10月上旬にいったん終了したが、体調や仕事の都合で接種できなかった市民からの要望で追加枠を設けたところ、約2100人が希望した。市の担当者は「第5波を経験し、危機感を持った人が多いようだ」と話す。

全国共通の課題となっているのが、若者の接種率の伸び悩みだ。政府の集計では、20歳代・30歳代は6割程度にとどまっている。
若者らに気軽に接種してもらおうと、東京都江東区は、事業費約900万円をかけて「ワクチンバス」を導入。10月23日から毎週末、区内3か所の商業施設前を巡回し、接種券・予約なしで受け付けている。
各自治体は11月以降、集団接種会場の閉鎖・縮小を進める。江東区も現在の6会場から3会場に減らす予定で、区担当者は「集団接種会場となっている施設をスポーツなど本来の目的で使いたいとの声も寄せられている。なるべく早く接種してほしい」と呼びかけている。