独自に開発した仮想通貨(暗号資産)をうその説明で販売し、対価として市場で流通する仮想通貨約4000万円相当をだまし取ったとして、大阪府警は8日、東京都の投資関連会社社長、山田大紀(たいき)容疑者(26)ら男女6人=資金決済法違反容疑で逮捕=を詐欺の疑いで再逮捕した。顧客には「(独自通貨は)将来値上がりする」と勧誘していたが、事業計画が架空だった疑いがあり、府警は当初から顧客をだます意図があったとみている。
山田容疑者や同社社員ら6人は10月、独自に開発した仮想通貨「ArkCash(アークキャッシュ)」などについて、国に登録せずに交換業を営んだとして逮捕された。府警が捜査を進めた結果、山田容疑者らは計3種類の独自通貨を全国の約1500人に販売し、総額20億円相当の正規の仮想通貨と交換していたことも新たに判明した。
再逮捕容疑は共謀して2019年8月~20年9月、東京や愛知などに住む30~40代の男性5人に対し、アークキャッシュなどを購入すれば利益を得られるなどとうその投資話を持ち掛け、対価としてビットコインなどの仮想通貨約4000万円相当を詐取したとしている。入手した正規の仮想通貨は換金され、大半が山田容疑者らの報酬に充てられていたという。府警は6人全員の認否を明らかにしていない。
府警サイバー犯罪対策課によると、山田容疑者らは独自通貨を販売する際、投資家の女性になりすまして「海外の事業者が発行したもので将来値上がりする」と勧誘。「中国を拠点としたアプリ開発事業でも使われる」などとも説明していたが、府警は押収した関連資料からこうした事業計画が架空だったとみている。
大阪地検は8日、山田容疑者ら男女4人を資金決済法違反の罪で起訴する一方、販売役とされる男性2人の刑事処分を保留した。【澤俊太郎】