「富岳」で飛沫拡散計算の理研チームに「スパコン界のノーベル賞」

米計算機学会は日本時間の19日、理化学研究所のスーパーコンピューター「富岳」(神戸市中央区)で新型コロナウイルスの

飛沫
(ひまつ) 拡散状況を計算した理研や神戸大などのチームにゴードン・ベル賞特別賞を授与したと発表した。
ゴードン・ベル賞はスパコン界のノーベル賞ともいわれる。理研によると、同学会の正式な賞となった2006年以降、日本の受賞は5回目。富岳関連の受賞は初めて。
チームは富岳を使い、せきや会話でウイルスを含む飛沫が拡散する状況を、場所や人の配置、対策の有無などの条件を変えて計算。飛沫が拡散する様子を動画や画像で表現し、対策の重要性を訴えた。
理研チームリーダーの坪倉誠・神戸大教授は「受賞は非常にうれしい。感染状況に応じて、適切なタイミングで情報を発信するよう心がけた。感染リスクと対策を社会に啓発できたと思う」と語った。