カリブ海最南端のトリニダード・トバコで今月21日夜、民家が立ち並ぶ住宅街で地割れが起こり、泥火山が爆発した。付近の住民が自主的に避難するなか、地質学者は地下の圧力が高まっており、再び爆発が起きてもおかしくないと危惧している。
泥火山の爆発があったのは、ベネズエラ沖に浮かぶトリニダード島中部のピパロ地区。同国気象センターによると現地時間21日午後10時8分ごろ、パンチョ・トレース通りの民家と道路の間で低い爆発音が発生して地面に亀裂が走り、鼻につく硫黄の匂いが立ち込めた。
地割れの上に建っていた3軒の家が損壊し、この家を含む複数の住民が避難しているという。地元の地質学者ザビエル・ムーナン氏(Xavier Moonan)によると、泥火山の地下では、圧力が非常に高まっており、地面の一部が隆起して、通気口からはセメントのような泥がガスと一緒にさかんに噴出している。
この泥火山は、1997年2月22日にも大爆発を起こしており、このときは複数の家や車が、吹き出した泥に埋もれ、31世帯が家を失った。トリニダード・トバゴでは、昨年2月と8月にも南部プリンスタウンの「デビル(悪魔)」という異名を持つ泥火山が23年ぶりに爆発している。
泥火山は、地中深くの地下水が多い地層に高い圧力がかかり、その上の粘土層を破壊して、セメントのような泥水が噴出する現象。必ずしも火山活動とは関係していないが、対岸のベネズエラでは昨年8月にマグニチュード(M)7を上回る大地震が発生したばかりだったため、地震との関係性を疑う声もある。