国交省の統計書き換え、検査院指摘後も継続…1年以上公表せず

国土交通省が国の基幹統計「建設工事受注動態統計」のデータを不適切に合算した数字に書き換え、二重計上するなどしていた問題で、同省が2019年に会計検査院から不備の指摘を受けた後も1年以上公表せず、同様の集計方法を継続していたことがわかった。同省は「統計が大きく変わる恐れがあり、影響を見極める必要があった」と説明している。
「建設工事受注動態統計」は、全国の建設業者約47万社から抽出した約1万2000社から毎月、都道府県を通じて調査票の提出を受けて受注実績を集計する。しかし、業者からの調査票の提出が遅れて数か月分がまとめて届いた場合、遡って各月の数字に反映せず、これを合算して最新の1か月分として集計する不適切な集計が長年行われていた。提出がなかった月については、他社の実績から算出した推計値も計上しており、これが二重計上になっていた。
国交省によると、各月の数字を合算した数字に書き換える作業は、調査票の回収を担当する都道府県の職員が国交省の指示で行っていた。19年に会計検査院の指摘を受け、20年1月分以降は都道府県にやめるよう指示したが、21年3月分まで同省職員が合算する作業を続けていた。
国交省は「集計方法を変更することで、統計の数字が大きく変わる恐れがあった。20年度分は従来のやり方と、是正したやり方の双方で集計し、影響の程度を把握したいと考えた」と釈明。「今から考えれば直ちに問題があったことを公表すべきだった」としている。
同省によると合算して書き換える作業は年間1万件程度行われ、調査対象の約1割に上っていた。