復興事業の下請けから現金、脱税の鹿島元部長に有罪判決…裁判長「浅ましい態度が顕著」

東日本大震災の復興事業を巡る脱税事件で、所得税法違反に問われた大手ゼネコン「鹿島」東北支店の元営業部長、宮本卓郎被告(55)に対し、仙台地裁(中村光一裁判長)は21日、懲役1年、執行猶予3年、罰金2000万円(求刑・懲役1年、罰金2500万円)の判決を言い渡した。
判決などによると、宮本被告は福島県富岡町の建物解体工事を受注した共同企業体の所長を務め、2018年までの2年間に、下請け業者に選定する見返りとして三重県の解体工事会社から現金で受け取るなどした約2億2000万円を個人の所得として申告せず、約8300万円を脱税した。
中村裁判長は、宮本被告が下請け業者との間で虚偽の借用書を作るなどして偽装工作を図ったことについて、「納税義務を無視して自らの利益と保身を優先しようとする浅ましい態度が顕著。強い非難に値する」と指摘。一方で、脱税額の半分以上を納付し、今後も納税の意向を示していることを考慮した。
判決後、宮本被告は報道陣の取材に控訴しない意向を示し、「深く反省している」と謝罪した。