新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」の市中感染が23日、前日に続いて大阪府で1人、京都府で初めて1人が確認された。感染力が強いとされるオミクロン株の広がりをどう食い止めるのか。地元自治体が対策を急いでいる。
大阪府は23日、府が運営する新型コロナワクチン3回目の大規模接種会場を倍増すると発表した。府は当初、大阪市内の府庁舎3カ所を会場とする予定だった。22日にオミクロン株の市中感染が府内で確認されたことを受け、これをさらに3カ所増やして6カ所にすることにした。追加される3カ所は、大阪市中央区▽堺市▽高槻市。6カ所は、2022年1月から2月にかけて順次開設する。
オミクロン株を巡っては、ワクチンの2回接種では十分な感染予防効果がないとする海外の研究結果が出ている。一方、米ファイザー社などは3回目のワクチン接種によって感染予防効果が得られるとの暫定的な研究結果を公表した。政府は3回目の接種時期を「2回目から8カ月後」としていたが、オミクロン株への備えとして医療従事者や高齢者らについては最大2カ月前倒しできるとしている。吉村洋文知事は記者団に「オミクロン株による感染拡大がいつ起こるかと想定し、接種会場の増設を検討してきた。早期に3回目接種を済ませ、オミクロン株が広がる速度を抑えなければならない」と述べ、重症化リスクが高い高齢者や基礎疾患がある人への3回目接種を急ぐ考えを示した。また府は24日から、無症状の希望者がPCR検査や抗原検査を無料で受けられる会場が府内100カ所以上で開設されることも明らかにした。
一方、この日初めて市中感染が確認された京都府。西脇隆俊知事が午後3時から緊急の記者会見を開くなど対応に追われた。西脇知事はオミクロン株対策として、感染者発生時のPCR検査対象者の拡大や保健所の支援を検討する方針を発表。3回目のワクチン接種についても前倒しできるよう市町村と協力するとした。西脇知事は「大阪で市中感染が確認されていたこともあり、いずれ感染者が判明する可能性があると認識していた。オミクロン株は市中にあると考えた方がよく、慎重の上にも慎重を期して対応したい」とし、府民には飲食時などに基本的な感染対策を徹底するよう呼び掛けた。【村松洋、矢倉健次】