北朝鮮による拉致被害者・田口八重子さん(拉致当時22歳)の兄で被害者家族会前代表の飯塚繁雄さんの死去を受け、田口さんの長男・飯塚耕一郎さん(44)が25日、東京都内で記者会見した。田口さんに代わり、自身を育ててくれた繁雄さんについて、「(田口さんと)私を会わせたいと思っていたのですごく悔しかったと思う。救出を私に託したと思うので、全てを傾けたい」と語った。
繁雄さんは、田口さんが1978年6月に拉致された後、都内のベビーホテルに預けられていた耕一郎さんを引き取り、自身の子として養育。2007年11月、横田めぐみさん(同13歳)の父・滋さん(昨年6月に87歳で死去)の後を継いで、2代目の家族会代表を務めた。体調不良を理由に今月11日、家族会の代表を退き、その1週間後の18日、83歳で急逝した。
記者会見で、耕一郎さんは「他のきょうだいと区別なく接してくれて感謝に尽きる。それだけに(田口さんに)会わせることができず、ただただ無念。一生の心残りになる」と声を落とした。
また、帰国を待つ被害者の家族が相次いで亡くなっていることに触れ、「相当悲しいし、怒りにまみれている。また(家族が)生きて会えないということは許容できず、日本政府には本気で取り組んでほしい」と訴えた。