「急ブレーキ後にガコーン」列車から降りた乗客、歩いて神社に避難

26日朝、田畑が広がり住宅が点在する地域に大きな衝突音が響いた。午前8時40分頃、茨城県笠間市小原のJR常磐線の踏切で、品川発高萩行きの下り特急列車「ときわ51号」と、乗用車が衝突。車は大破し、運転していた近くの会社員鈴木友瑠さん(27)が頭を強く打って死亡した。列車の乗員乗客計約100人にけがはなかった。
乗客らは列車から降りて、歩いて近くの神社まで避難。その後、3台のバスに乗り込み、水戸駅まで向かったという。実家のある大洗町に帰省するため、特急に乗っていた横浜市の会社員男性(45)は「急ブレーキがかかった後、ガコーンと大きな音がした。何が起きたのかわからなかった」と話した。
笠間署やJR東日本水戸支社によると、踏切には警報機と遮断機があり、事故当時は遮断機が下りた状態だった。運転士は「車が速度を緩めず踏切に向かってきた」と話しているという。
常磐線は一部区間で約8時間運転を見合わせ、上下線で計67本が運休、約1万4500人に影響が出た。