【2021年 あの事件・騒動の今を直撃】
会社にとっても、当人たちにとっても「自粛破り」の代償は大きかった。
8月8日、東京五輪の閉会式が始まったちょうどその頃、東京・港区の鉄板焼き店では緊急事態宣言下にもかかわらず、テレビ朝日スポーツ局員と派遣スタッフによる「五輪打ち上げ」が密かに開始された。その後、2次会会場をカラオケ店「パセラ渋谷店」に移し、午前3時半ごろ、事件は起きた。
「泥酔した20代の女性社員Aさんが帰宅するため、ひとりで先に6階の部屋から出た。他の客とエレベーターで乗り合わせるのを避けるため、非常階段を使った。1階まで下りたところで外に出られないと思い込み、再び2階に戻り、隣のビルの壁や看板をつたって下に下りようとした。ところが何かをつかんだ後、足を滑らせ、地面にドスンと落下。通行人に助けを求めたのです」(テレ朝関係者)
病院に救急搬送されたAさんは、左距骨を骨折し、全治およそ半年の大ケガ。五輪取材班による「闇宴会」が大々的に報じられ、大バッシングが巻き起こった。
テレ朝広報部に事件についての反応を尋ねたところ、「視聴者からのご意見については公表を前提としておりませんので、具体的な数や内容などは控えさせていただきます」とのこと。
テレ朝は9月、参加者10人のうち、Aさんを含む社員6人について謹慎10日間の処分とした。
「Aさんは関西出身の帰国子女で、中学、高校はソフトボール部に所属していた。進学した有名私立大でもハンドボールをやっていました」(テレ朝関係者)
Aさんは9月に退院し、リハビリを続け、現在は職場復帰を果たしている。
多くの国民が感染拡大の防止のため、自粛要請に従う中、不要不急の外出を控えるよう呼び掛けるメディア関係者が、「自分たちは特別」とばかりに朝方までドンチャン騒ぎ。視聴者からの信頼を失い、当事者たちは針のムシロだろう。
テレビ局社員の「自覚のなさ」が招いた不祥事だった。