広島知事「想像を絶する感染拡大スピード」 成人式延期の自治体も

まん延防止措置の適用を政府に要請した広島県。湯崎英彦知事は6日の記者会見で、「想像を絶するような感染拡大スピード。日本中で経験したことのない感染状況になる可能性がある」と厳しい表情を見せた。
2021年12月1日から新規感染者がゼロの日が続いたが、同22日に感染者が3週間ぶりに確認されて以降、感染が急拡大している。6日は273人で、前日(137人)のほぼ倍。2~3日間で感染者が倍増する現状のペースが続くと、11日後の1月17日には新規感染者が8000人近くに達するという。広島県の過去最多(381人)を大きく上回る数字だ。
感染拡大の要因として、隣接する山口県岩国市にある米軍岩国基地の大規模感染が疑われている。広島県は4日、基地の司令官らに感染防止対策の強化を要請したが、現在の状況について「県内で自立的に広がっている」とステージが変わったと分析する。スクリーニング検査で変異株「オミクロン株」と疑われる割合は直近で約8割に上り、感染力が強いとされるオミクロン株への置き換わりが急速に進んでいるとみられる。確保病床使用率は5日現在で21・6%、重症病床も2・2%と医療提供体制は逼迫(ひっぱく)した状況にはない。だが、医療への負荷を重視した5段階の「レベル」指標で、一般医療を相当制限しないといけない「レベル3」に近い状態と指摘する専門家もいるという。
広島県内では予定していた成人式を延期する自治体も相次ぐ。湯崎知事は「今日から、今できる行動を」と呼び掛け、措置適用前から感染対策を徹底するよう求めた。【小山美砂、賀有勇】