沖縄県の玉城(たまき)デニー知事は11日、新型コロナウイルスの感染拡大で働くことができない医療従事者が増えていることから、陸上自衛隊第15旅団(那覇市)に医療支援のための災害派遣を要請した。陸自は11日から17日まで看護官ら計10人を県立北部病院(名護市)と県立中部病院(うるま市)に派遣し、支援にあたる。沖縄県がコロナ対応で自衛隊に災害派遣を要請するのは5回目。
9日からまん延防止等重点措置が適用されている沖縄県内では、11日も775人の新規感染者が確認された。1週間の新規感染者数は人口10万人当たり529・52人となり、過去最多を連日更新している。
新型コロナウイルスに感染したり、濃厚接触者になったりするなどして働くことができずに欠勤している医師や看護師などの医療従事者は、コロナ患者に対応する県内の21医療機関で503人(11日時点)に上る。この影響で救急の一部や一般外来の受け入れを停止する医療機関も相次いでいる。
陸自の看護官が派遣された県立中部病院では患者と職員計7人が感染するクラスター(感染者集団)も発生。2021年夏の「第5波」での医療機関の欠勤者は最大で約220人だっただけに、県の担当者は「病床確保に大きな影響が出ている」と危機感を示す。
県内の新型コロナウイルスの入院者数は11日現在で290人。最大確保想定の648床に対する病床使用率は44・8%に上昇し、緊急事態宣言の発令を検討する際の目安である「50%超」に迫っている。現在運用できる病床数は県全体で439床で、特に人口が集中する沖縄本島では316床に250人が入院し、入院調整が厳しくなっている。
自宅療養者は4543人。在沖縄米軍からは386人の新規感染者が報告され、米軍内での感染拡大も続いている。【遠藤孝康】