双子のパンダ公開初日も他のエリアは休園状態 上野商店街では「悲しい」の声

上野動物園では12日、双子のジャイアントパンダが公開初日を迎えたが、新型コロナウイルス感染拡大のため、3日間の限定公開に。同園の他のエリアは11日からしばらくの間休園となった。現状を受け、上野中通商店街振興組合の副理事長・茅野雅弘さんは「子供たちのことを考えると悲しい」と心境を語った。
同商店街振興組合の役員らとボランティア推進NPO・学生団体「おりがみ」の学生らはこの日、上野松坂屋駐車場横で「ジャイアントパンダ保護サポート基金活動」や、SNS上で上野の魅力を語り合うコミュニティー「上野倶楽部」のPR活動を行い、老舗製菓店「上野亀井堂」のパンダ瓦煎餅を道行く人に配布した。
上野の町では2011年にパンダが戻ってきてから、「もう二度と上野からパンダをなくしてはいけない」と同基金設立を上野動物園に要望。これまでも活動を続けてきた。同基金で集まったお金は上野動物園に届けられ、ジャイアントパンダの繁殖のための費用や、玩具などの費用に当てられているという。
この日は待ちに待った双子の公開日。だが、シャンシャンの誕生や公開の際には商店街全体で盛り上げようと取り組んできたが、双子のパンダの公開は新型コロナ禍で先が読めない状況下だったため、大きな催しなどは企画しなかった。「たとえ順調に公開していたとしても毎日1000人くらいしか当選者がいない。そこに向けて大はしゃぎしてしまうと、見られない人にとっては不快感しかないのではないかと思いました」と状況を嘆く。
新型コロナ禍で同商店街の売り上げは減少。閉店も多く、ビル自体が取り壊された例もある。今回の双子の誕生が起爆剤にならなかった苦しさも抱えるが、茅野さんはそれ以上に「子供たちのことを考えると悲しい」と話す。「上野の町は楽しい思い出の連鎖で出来ている。家族で行った動物園の思い出が楽しかったから、自分も家族が出来たときにまた上野に行こうとなる。動物園がやっていないということは、楽しみにしていた子供たちがそこに行けなくなるということ。思い出の連鎖がたたれるんです」
茅野さんは「はやく笑顔で上野動物園で楽しい思いを子供たちにしてもらうことが上野の将来の発展につながっている」と上野動物園の再開園を心待ちにしている。。