海部俊樹元首相の死去を受け、政界からは14日、悼む声が相次いだ。海部内閣で官房副長官を務めた大島理森前衆院議長は「深い悲しみを覚える。大変な困難・諸問題に明るく正直に誠心誠意全力を挙げる姿に政治家のあるべき姿を学んだ」とするコメントを発表した。
大島氏は海部内閣について「政治改革を成し遂げることを宿命として誕生した」と強調。「志半ばで首相を辞することになったと思うが、少なくとも平成の時代になさなければならない道筋をつけた内閣だった」と振り返った。
海部内閣当時に自民党幹事長だった立憲民主党の小沢一郎衆院議員は、事務所のツイッターで「常に国民を第一に思いやる温かい心を持った偉大な政治家だった」と故人をしのんだ。
保守党、保守新党などで行動を共にした自民党の二階俊博元幹事長はコメントで「政治活動をご一緒させていただき、温かい人柄とさわやかな弁舌に感銘を受けた」と回想した。
自民党の安倍晋三元首相は記者団の取材に、海部政権での海上自衛隊掃海艇のペルシャ湾派遣に関し「国際貢献として初めて自衛隊の部隊を海外に派遣するという大きな決断をされた」と称賛。茂木敏充幹事長は「時代の転換点を迎えたわが国の歩みに大きく貢献された」とのコメントを出した。
公明党の石井啓一幹事長は記者会見で「新進党で一緒だった。非常に温厚な人柄だった」と述べた。立民の泉健太代表は会見で「政治改革を進めたいという志を高く掲げられ、ご自身の政治スタイルを貫いた方ではないか」と語った。
[時事通信社]