政府は、今年改定する安全保障3文書の柱の一つに「太平洋の防衛強化」を掲げる方針を固めた。自衛隊が太平洋で広範囲に活動できるよう、港湾や滑走路、警戒監視用レーダー網を整備する必要性を盛り込む方向だ。米軍が日本や台湾周辺に展開する際の要路となる太平洋で中国軍が活動を活発化させる中、日米の対処力を高める狙いがある。
複数の政府関係者が明らかにした。安保3文書は、安保政策の指針「国家安全保障戦略」、目標と達成の手段を示す「国家防衛戦略」、防衛装備品の調達方針や経費総額を定める「防衛力整備計画」で構成される。太平洋の防衛強化は、同計画などに明記する方向で調整している。
防衛省は3文書改定に先立ち、4月に「太平洋防衛構想室(仮称)」を新設し、太平洋の防衛強化に向けた具体策の検討を本格化させる。来年度から硫黄島(東京都)の港湾整備の調査などに着手する方針だ。
硫黄島は伊豆諸島(同)と米軍の拠点があるグアムの中間に位置し、中国が軍事戦略上の防衛ラインとする「第2列島線」上にあり、海上自衛隊などが常駐している。沿岸部は浅瀬が広がり大型船は着岸できないため、桟橋を整備して自衛隊の輸送能力を向上させる狙いがある。地殻変動で隆起する滑走路のコンクリート化に向けた実証実験も進める。「中国の短距離弾道ミサイルの射程外」(政府関係者)という立地を生かし、戦闘機の安定的な運用を目指す。
北大東島(沖縄県)では、航空自衛隊の移動式警戒管制レーダーを配備する計画を加速させる。周辺の海底にレアアース(希土類)が確認されている日本最東端・南鳥島(東京都)は経済安保上も重要で、長射程ミサイルの射撃場の整備に加え、島内にある滑走路を拡張する案が出ている。空母化を進めている海自護衛艦での最新鋭ステルス戦闘機の運用も、防空能力向上のカギとなる。
日本は北朝鮮のミサイルを念頭に、日本海側を中心にレーダー網を配備してきた。「警戒監視の空白地帯」と呼ばれる太平洋側では中国の進出が著しく、新たな脅威となっている。中国軍は昨年6月、空母2隻を初めて同時展開。同12月には自衛隊機が空母艦載機からレーダー照射を受け、中露両軍の爆撃機が東京方面へ向かって共同飛行した。
中国は、台湾有事の際に太平洋から来援する米軍の接近を阻止するため、太平洋に戦力投射する態勢作りを急いでいる。自衛隊による「監視の目」を充実させることは、日米同盟の抑止力向上につながる。対中国では南西諸島防衛も重要で、防衛省幹部からは「相当な予算や人員が必要だ」との見方も出ている。
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「鼻を数発殴った」と逮捕の男 埼玉、女性遺棄疑い
埼玉県新座市のアパートに会社員山本早苗さん(51)の遺体が遺棄された事件で、死体遺棄容疑で逮捕された職業不詳山口新容疑者(53)が「山本さん宅の前で鼻を数発殴った。車に押し込み自宅に連れて行った」との趣旨の供述をしていることが10日、捜査関係者への取材で分かった。県警は容疑者が山本さんを待ち伏せしていたとみている。
2人は知人とみられる。司法解剖の結果、死因は窒息の疑いがあることも、捜査関係者への取材で判明。容疑者は山本さんの殺害をほのめかす供述もしており、県警は何らかのトラブルがあったとみて動機などを調べている。同日、容疑者を送検した。
山本さんと別居する長女が7日、川越署に「母が所在不明となっている」と相談した。県警が山本さん宅周辺の防犯カメラなどを調べ、行方を捜していたところ、9日未明、容疑者宅の風呂場の浴槽内で遺体が見つかった。
【独自】所有者不明建物の実態調査 全国1千万戸超、未登記か
建造物として存在するのに登記がされず、所有者がすぐに分からない建物に関し、法務省が実態調査を進めていることが10日、分かった。政府の推計ではこうした建物は全国で1千万戸以上ある。大規模災害時に所有者の確認に時間を要して復旧の妨げになるなどの課題があり、法務省は3月までに調査結果をまとめ、解決策を検討する。
不動産登記法は、建物を新築した際などに、1カ月以内の登記申請を所有者に義務付ける。だが法務省によると、申請されないままのケースや、敷地に複数の建物が存在するのに母屋だけしか登記されていない場合などがあるとみられる。
政府の住宅・土地統計調査と、実際の登記件数を比較すると、全国の建物は約6240万戸で、登記されていたのは約5160万戸だった。内閣府によると、2011年の東日本大震災の際には、所有者を捜すのに時間がかかり、復旧対応の障壁になったことがあった。円滑な不動産取引を阻害する要因になるとの指摘もある。
政府が25年6月に閣議決定した規制改革実施計画は、未登記建物の解消を明記した。
【独自】豚熱、全頭処分取りやめ 農水省方針、未感染除外
農林水産省は家畜伝染病予防法を改正し、豚熱(CSF)の発生農場に義務付けてきた全頭殺処分を取りやめる方針を固めた。養豚事業者の経営負担を軽減するとともに、消費者への供給安定を図るのが狙い。感染していない健康な豚は処分対象から除き、感染拡大防止のためのワクチンを接種していない豚などに絞り込む。関係者が10日、明らかにした。
通常国会に家畜伝染病予防法の改正案を提出する。現行ルールはまん延を防ぐため、1頭でも感染が判明した農場では全てが感染したとみなして殺処分する。豚熱が流行した場合、全頭処分だと市場に流通する豚肉が減り、供給不安が起きる恐れもあった。
新たに殺処分とする対象はワクチン未接種の豚のほか、接種後20日以内だったり、発育不良だったりする豚に限定する。検査で陽性と判明した場合はこれまで通り処分対象とする。獣医師だけが可能なワクチン接種を、農場管理者でもできるようにする。
毎年各地で発生する鳥インフルエンザなどほかの家畜伝染病は、全数殺処分の方針を維持する。
衆院解散検討、総務省が都道府県選管に「至急の連絡」で準備要請…与野党は候補者擁立や公約作り加速
高市首相(自民党総裁)が23日召集予定の通常国会冒頭で衆院を解散する検討に入ったことを受け、総務省は10日、各都道府県の選挙管理委員会事務局に対し、衆院選の準備を進めるよう事務連絡を出した。与野党各党も、立候補予定者の擁立や公約作りを急ぐ考えだ。
政府・与党内では、衆院選の日程を「1月27日公示―2月8日投開票」か「2月3日公示―15日投開票」とする案が浮上している。
事務連絡は、同省選挙部管理課が「至急の連絡」として発出した。「報道以上の情報はない」と断った上で、「最速の日程となることも念頭に置き、スケジュールの確認や業者との調整を含め準備を進めておく必要がある」と求めた。市区町村の選管に、同様の周知を行うことも要請した。
各党幹部からは10日、衆院選を見据えた発言が相次いだ。自民党の小林政調会長は訪問先の長崎県島原市で、記者団を前に「解散は首相の専権事項だ。初当選以来、選挙の翌日であっても『常在戦場』という思いでやってきた」と気を引き締めた。日本維新の会の藤田文武共同代表は金沢市で記者団に対し、首相から解散に関する連絡は受けていないとしつつ、「首相が最終的に決めることだ。私たちは構えをしっかりとっていきたい」と述べ、首相が解散を決めた場合は容認する考えを示した。
一方、立憲民主党の野田代表は千葉市で記者団に対し、物価高対策や経済政策を衆院選の争点に据える意向を示し、「しっかり覚悟を決めて受け止めていきたい」と語った。国民民主党の玉木代表は取材に「物価高騰対策や(新年度)予算の年度内成立が最優先だと思っていたので驚いた」と述べ、公明党の斉藤代表は「(解散が)事実であれば準備を急がなければならない」と強調した。
群馬・太田市で26歳男性殺害…首などに複数の刺し傷 ベトナム国籍の男を殺人容疑で送検 事件当時、現場住宅に“男の親族とみられる人物”など複数人いたか
おととい(8日)、群馬県太田市で26歳の男性を殺害したとしてベトナム国籍の男が現行犯逮捕された事件。当時、現場の住宅には男の親族とみられる人物など、複数人がいたことがわかりました。
きょう(10日)、殺人の疑いで送検されたベトナム国籍のチャン・グエン・フック・ダット容疑者(24)は、おととい、太田市牛沢町の住宅の駐車場で、群馬県伊勢崎市に住む太田輝さん(26)の首など複数か所を刃物で刺し、殺害した疑いがもたれています。
チャン容疑者はその場で現行犯逮捕されましたが、事件現場の住宅には当時、チャン容疑者の親族とみられる人など複数人がいたことが警察への取材でわかりました。
チャン容疑者と太田さんは知人関係で、警察は2人の間に何らかのトラブルがあったとみて捜査を進めています。
生徒暴行の動画拡散 中学校で保護者説明会 大分
大分市の中学校の生徒が、別の生徒に暴行している動画がSNS上で拡散された問題について、10日、中学校で保護者説明会が行われました。
この問題をめぐっては9日、大分市教育委員会が会見を開き、動画は大分市立の中学校の校舎内で、授業の間の休憩時間に、生徒が教育用のタブレットで撮影したものであると説明しました。
こうした中で、10日、中学校では保護者説明会が開かれました。出席した保護者によりますと、説明会は学年別に開催され、問題が発覚した経緯の説明や質疑応答などがあったということです。
説明会に参加した保護者
「子供たちが安心して、安全に登校できて、学校生活を送れる対策を具体的に考えてほしい」
市教委は今月13日に臨時の校長会を開く予定です。
東京・大森の社長殺害で逮捕の部下「殺虫剤を噴霧しひるんだところで首刺した」…事件前後に着替え、事前に準備か
東京都大田区のマンション一室で、住人で音響設備会社社長の河嶋明宏さん(44)が刺殺された事件で、殺人容疑で逮捕された同社営業部長の山中正裕容疑者(45)(同区中央)が、事件前後に服を着替えていたことが捜査関係者への取材でわかった。河嶋さんを襲った時に着用していたとみられる服や靴などは捨てられており、警視庁は、捜査を逃れるため、事前に準備していたとみて調べている。
山中容疑者は7日夜頃、同区大森北のマンション一室で、河嶋さんの首などを刃物で刺して殺害したとして、9日に逮捕された。「殺すつもりはなかった」と容疑を一部否認している。
捜査関係者によると、同庁が防犯カメラ映像を確認したところ、山中容疑者は7日午後5時頃、上下黒っぽい服装に白のスニーカー姿で自宅を出発。約40分後、現場のマンションに入る際には、上着が白のジャージー、靴ひもと靴底が赤いスニーカーに変わっていた。同7時半頃にマンションを出る時には元の服装に戻っており、事件直後に室内で着替えたとみられる。
マンションに入った時に着用していたとみられる服や靴は、同区内の別のマンションのゴミ集積所で見つかり、果物ナイフも一緒に捨てられていた。いずれも血が付着しており、同庁で鑑定を進める。
2人は高校の同級生で、山中容疑者は河嶋さんに誘われ、約4年前に入社していた。山中容疑者は逮捕前の任意の調べに「日頃の態度が不満だった。意見を言いに行ったら、もみ合いになった」と説明。「玄関にあった殺虫剤を噴霧し、ひるんだところで首を刺した。逃げるのを追いかけ、後ろから襲った」と話したという。
河嶋さんには刃物による傷が10か所以上あり、同庁は強い殺意があったとみて詳しい経緯を調べている。
同庁は10日、山中容疑者を東京地検に送検した。
島根・鳥取 最大震度5強 丸山知事が雲南市を視察 県道上久野大東線は落石の影響で一部区間が全面通行止め 来週中の復旧を目指す 島根県
1月10日、島根県の丸山知事は震度5弱を観測した雲南市を視察しました。
雲南市の県道上久野大東線では、6日と7日に道路ののり面から直径50cmから60cmの落石があり、約1.5kmの区間で全面通行止めが続いています。
きょうは丸山知事と雲南市の石飛市長が現地を訪れ、被害状況を視察していました。
丸山達也 島根県知事
「山肌のところの石の状況をですね、確認をいたしまして、この危険なものを除去して、再開に向けて取り組んでいきたいと」
現在は県によるのり面調査が続けられていて、来週中の復旧を目指しています。
強風で山の北側に延焼範囲拡大 山梨・上野原市の山林火災「きのうより大丈夫かな」消火活動進み建物への延焼のおそれ低くなる
山梨県上野原市の山林火災はきょうも延焼が続きました。火は一時住宅までおよそ50メートルに迫りましたが消火活動が進み建物への延焼の恐れは低くなりました。
山梨県東部にある上野原市の扇山の山林火災は延焼が続きました。
山梨や東京などの消防や自衛隊などのヘリコプターのほか、消防や地元の消防団員が水を背負って山を登り、消火活動を行いました。
消防によりますときょう正午までにおよそ16.75へクタールが焼失しました。火は一時、もっとも近い住宅までおよそ50メートルに迫りましたが消火作業が進み建物への延焼の恐れは低くなったものの、強い風の影響で、延焼範囲が山の北側に拡大しているということです。
付近の住民 「活動していただいているんで、心配はありますけど(きのうより)大丈夫かなという感じです」
なお、これまでにけが人は確認されていません。