日本の敗戦「フクシマ」と「コロナ」 走り出したら止まれない“この国の病理”

フクシマとコロナの2つの危機は私たちに同じことを告げている。
日本は国民の安全と健康に重大な危害を及ぼす脅威に対する「備え」に真正面から向かい合っていない、そして政府はそのリスクの存在を認識していながら、備えに真剣に取り組んでいない、という点である。
福島第一原発事故の最大の教訓は、全交流電源喪失(SBO)などの原発の重大事故に対する備えをすること自体が住民に「不必要な不安と誤解を与える」という倒錯した論理の下、東京電力も原子力規制当局もそのリスクを「想定外」に棚上げし、備えを空洞化させた「絶対安全神話の罠」だった。実際、東京電力が地震と津波、なかでも津波に対する備えを怠ったことが命取りになった。
新型コロナウイルス感染症の場合も備えは不十分だった。検査体制も医療体制も増加する感染者の対応に追いつかなかったし、いまも追いついていない。それらの必要性は、2009年の新型インフルエンザ(A/H1N1)の後、設置された対策総括会議の報告書で指摘されていたにもかかわらず、政府はその後10年、それを放置した。
いずれの場合も、備え(prepared-ness)が不十分だったことが、危機の際の対応(response)の選択肢の幅を狭めた。有事の備えに対する政府の不作為、というその一点で両者は共通する。
コロナ危機において、私たちは再び、フクシマを戦っている。コロナの戦いの中でいまなお『フクシマ戦記』が繰り広げられている。
訓練を見ると本気度がわかる
私は、福島第一原発事故の後、事故と危機の検証を行い、その後10年、当事者と関係者への取材を続けてきた。このほど刊行した『 フクシマ戦記 10年後の「カウントダウン・メルトダウン」 』(文藝春秋)がその報告だが、この間、何度もぶち当たったのが、なぜ日本は危機管理がこうも苦手なのか、どうして有事の備えに正面から取り組むことができないのか、というテーマだった。
たとえば、原子力災害に備えての訓練の本気度の欠如である。
福島原発危機の中で吉田昌郎所長が最も衝撃を受けた瞬間は、3号機建屋が爆発した後、総務班から「40人以上が安否不明」という報告を受けたときだった(後にそれは誤報だと知る)。「腹を切ろうと思っていた」と吉田は政府事故調の聴取で述べているが、ここで多くの死傷者が出た場合、その後の現場の対応はまったく異なる展開となっていただろう。
この点を質したところ、東電の幹部はこんな風に言った。
「私たちは兵士じゃないですから、隣でついさっきまで鉄砲を撃っていたやつがぱたっと倒れるという経験をしていません。そういう状況に置かれたときには激しく動揺しますよね。仲間を失った時でも平静を保てる訓練をしなければいけない。その部門は人を大幅に入れ替えなきゃいけないかもしれないし……」
福島の事故対応では、警察、消防、自衛隊がファーストリスポンダーとして現地に赴き、3号機の使用済み燃料プールへの放水作業を行った。政府が全力を挙げてプラント内で危機対応をしたことの意味は大きかったが、吉田所長が、自衛隊の放水を「セミの小便」と形容したように、実際、それらの放水作業の効果は疑問であった(もっとも、これらの放水の効果についての検証は行われていない)。ファーストリスポンダーのオンサイトでの作業の下準備や道案内のため1時間、2時間と現地で作業した東電の社員のほとんどが年間の緊急時線量上限の100ミリシーベルト以上被ばくした。放射性被ばくの法定限度に従えば、彼らはその後、現場で働けなくなってしまう。
福島原発事故から3年ほどしたころのことだが、新たに設置された原子力規制庁の幹部は、原発の事業者(電力会社)は「猫も杓子も電源喪失シナリオの下で訓練を行っている。想像力というものをまるで感じられない」と語ったものである。たしかに、電力会社は電源車にしてもバッテリーにしても防潮堤にしてもハード面では過剰なほど備えの手当をしてきた。しかし、「40人以上の仲間の死」に見舞われたときや線量過多で従業員が戦線を離脱しなければならないとき、のシナリオが訓練に組み込まれたという話は聞かない。危機のさなか、原子力安全・保安院の検査官たちは福島第一からオフサイトセンターに一方的に避難してしまったし、保安院はそれを黙認した。このような戦線離脱があったことも覚えておく必要がある。
避難計画を再稼働の要件にせず
そもそも日本では、重大事故の際の住民避難をはじめ住民の安全確保のあり方(防災計画)について「政府一丸」と「社会一丸」で臨む態勢がいまなおできていない。原子力規制委員会は発足した後、「原子力災害対策指針」をまとめ、半径5キロ圏内を「予防的防護措置準備区域」(PAZ)、それより外側の半径30キロ圏内を「緊急時防護措置準備区域」(UPZ)とし、30キロ圏内の自治体には避難計画の策定を義務付けた。
実は、2012年6月に参議院環境委員会で原子力規制委員会設置法が可決された際、避難計画については「妥当性、実効可能性を確認する仕組みを検討すること」とする付帯決議がつけられた。これは「原発を動かすには、安全に逃げることのできる避難計画が必要だ。自治体に丸投げする仕組みでいいのか」との疑念を議員たちが抱いていたことを物語っている。
福島第一原発事故の教訓の一つは、直接の被ばくによる死でなく住民避難と防災の不整備による関連死が多かったことである。それだけに避難計画の「妥当性、実効可能性」を真摯に検討しなければならないはずなのだが、その双方とも心もとない。政府は「しっかりした避難計画が作れない中で再稼働を進めることはない」(菅義偉首相、衆院予算委員会=2020年11月4日)との立場を強調するが、法的には避難計画は再稼働の要件とされていない。
「イザというときは杉田副長官にお願いすることを考えている」
原子力規制委員会は「原子力災害対策指針」で30キロ圏の自治体に「地域防災計画」を策定するように義務付けたが、地方自治体は規制委員会が避難計画を再稼働の要件にしないことを“責任逃れ”と見て、不信感を表明した。政府は最終的に、発電所の事故対応(オンサイト対応)と避難対応(オフサイト対応)を分離させ、オンサイトは原子力規制庁が所掌し、オフサイトは内閣府原子力防災が調整することとした。この背景には、原子力規制委員会と規制庁が各省の総合調整を果たすのは難しいという判断があった。そこで内閣府原子力防災担当(大臣)を設置し、原子力防災の総合調整を担わせることにしたのである。
しかし、「実際問題として、あそこ(内閣府)では警察、消防、自衛隊を動員する執行力がないため、イザというときは杉田副長官にお願いすることを考えている」(政府幹部)のが実態である。安倍政権から菅義偉政権を通じて内閣官房副長官を務め、“危機管理の鬼”と言われる杉田和博官房副長官のことである。要するに、有事の際は法律通りには動かないだろうことを政府中枢が半ば認めているも同然なのである。
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政治家も官僚も「有事」からただひたすらに逃走する。コロナの混乱は10年前のフクシマとあまりに酷似している――。アジア・パシフィック・イニシアティブ理事長、船橋洋一氏による「 日本の敗戦『フクシマ』と『コロナ』 走り出したら止まれない『この国の病理』 」の全文は「文藝春秋digital」と「文藝春秋」2021年4月号でお読みいただけます。
(船橋 洋一/文藝春秋 2021年4月号)

中絶に「配偶者の同意」求めず 婚姻関係破綻なら 厚労省方針

女性が人工妊娠中絶する際、母体保護法の規定で必要とされる「配偶者の同意」について、厚生労働省は、ドメスティックバイオレンス(DV)などで婚姻関係が事実上破綻し、同意を得ることが困難な場合に限って不要とする運用指針を作成した。女性が中絶を望んでも配偶者の同意が得られず、複数の医療機関をたらい回しにされたり、望まぬ出産に追い込まれたりするケースが相次いでおり、支援団体が見直しを求めていた。
母体保護法では、中絶手術をする際、医師は女性本人とその配偶者から同意を得る必要があると定めている。女性が未婚であっても、子の父にあたる男性との訴訟リスクやトラブルを恐れ、男性の同意を求める医療機関が多い。
内閣府の2017年の調査によると、異性から無理やり性交された経験のある女性141人のうち、加害者の26・2%は「(元)配偶者」、24・8%は「(元)交際相手」だった。性的DVの深刻な実態を受け、DV被害者を支援するNPO法人「全国女性シェルターネット」は今年2月に母体保護法の配偶者同意要件を撤廃するよう求める要望書を国に提出。また、昨年6月には性暴力で妊娠した未婚女性が複数の医療機関に中絶手術を断られるケースがあったとして、「犯罪被害者支援弁護士フォーラム(VSフォーラム)」が日本医師会(日医)に運用改善を申し入れていた。
こうした動きを受け、日医と日本産婦人科医会(産科医会)は同意のあり方をめぐって議論してきた。関係者によると、日医が今月4日、「妊婦が夫のDV被害を受けているなど婚姻関係が実質破綻しており、中絶について配偶者の同意を得ることが困難な場合、本人の同意だけで足りると解してよいか」と厚労省に照会をかけたところ、厚労省は10日付でこれに同意する旨の文書を回答したという。
産科医会は14日にも都道府県の産婦人科医会に通知を出す。婚姻関係の破綻の有無については、「本人からの申し出に基づき、産科医会が指定する医師が判断するが、親族か、夫婦関係を知る第三者に確認するのが望ましい」とする。判断の理由についてもカルテに記載するよう求める方針だ。
シェルターネット代表の北仲千里・広島大准教授は「DV被害者が夫の同意を得られず、望まぬ出産を余儀なくされるケースが後を絶たない。同意なく中絶したことが発覚したら、夫からの攻撃が激しくなる可能性があり、本人や医師が中絶をためらう一因になっている。国が明確な指針を示すことは大きな意義がある」と話す。【中川聡子】

栃木の養鶏場で鳥インフル初確認、7・7万羽殺処分

栃木県は13日、同県芳賀町の養鶏場で死んだ採卵用の鶏について、遺伝子検査を実施した結果、高病原性鳥インフルエンザウイルスが確認されたと発表した。これまで同県内で野鳥からは見つかっているが、養鶏場で確認されるのは初めて。
同県はこの養鶏場で飼育する約7万7000羽を殺処分し、半径10キロの範囲にある養鶏場からの鶏や卵の搬出を制限するなどの防疫措置を始めた。

27都道府県で新規感染者が増加 都市部の医療、依然厳しく

厚生労働省が13日までにまとめた全国の新型コロナウイルス感染状況を示す6指標によると、1週間の新規感染者数の前週比が1以上の都道府県は半数以上の27となり、18県だった前週を上回った。病床の逼迫度を示す確保想定病床の使用率でも東京、愛知、大阪などの都市部を中心にステージ3(感染急増)相当で、医療提供体制は厳しい状況が続いている。
13日に報告された国内の新規感染者は1319人で、死者は51人だった。厚労省によると、重症者は337人。
厚労省は12日に指標を公表。首都圏の感染者数比は、東京が前週0.96から1.01、埼玉は0.97から1.08に増えた。

【SNSの罠】偽在留カード簡単入手 不法滞在摘発相次ぐ ブローカーが交流サイト悪用

偽造在留カードで不法滞在していたとして、在日外国人が摘発されるケースが後を絶たない。入手先の多くが会員制交流サイト(SNS)で知り合ったブローカーだ。とくに新型コロナウイルス禍が続くなか、SNSは貴重な情報源や交流の場。便利さの裏では、犯罪の入り口にもなっている。(江森梓)
1万円で作成
「偽造在留カードが作れるし、いい求人も載っているよ」
平成31年3月ごろ、ベトナム人のグエン・ティ・ナムさん(29)=仮名=は、知人のベトナム人技能実習生に、フェイスブック上のあるグループを紹介された。在日ベトナム人らが情報交換を行う「トウキョウバイト」。そこで偽造在留カードを作っているとの投稿を見つけた。
投稿主にメッセージを送るとすぐ返信が来た。指定された銀行口座に1万円を振り込み、自身の期限切れ在留カードと自分の顔写真を送ると、数日で偽造在留カードが届いた。
「違法だと分かっていたと、グエンさんは振り返る。30年7月に技能実習生として来日した。パワハラが横行していた実習先の環境が合わず、半年で失踪。再び就職先を探そうとしたときには在留期限が切れていた。「学びたいことはたくさんあるし、借金も返したかった」
偽造カードを使い、九州地方で太陽光パネルを設置する仕事を見つけた。だがカードを手にして約半年後、買い物に出かけた先で警察官に職務質問されたことがきっかけで不法滞在が発覚し、逮捕された。
不正手続きも
多国籍の人々が手軽に利用できるSNS。とくに新型コロナ感染拡大で帰国も困難になると、家族や友人との気軽な連絡ツールや、自国言語に翻訳された日本のニュースなどの情報源として需要が高まっている。
一方で便利な機能は犯罪の温床にもなる。警察庁によると、偽造在留カードの所持などの摘発件数は令和元年に748件あり、年々増加傾向にある。偽造カードの多くがSNSを通じて入手されたものだ。
昨年10月には、ベトナム人男性の在留カードを偽造したとして大阪、兵庫、埼玉の3府県警による合同捜査本部が、入管難民法違反の疑いで中国籍の女2人を追送検。捜査本部によると、ブローカーがSNSを通じて技能実習生らから注文を受け付け、中国にいる男に発注。男が2人に偽造を指示していた。
また同月に入管難民法違反容疑で大阪府警に逮捕されたベトナム人の男は、SNS上で知り合ったブローカーから他人の在留カードを入手し、食事宅配サービス「ウーバーイーツ」の配達員になる不正手続きの方法も伝授されたという。
抜本対策必要
「在日ベトナム人向けのSNSのサイトでは、犯罪に関わるような投稿が増えたように感じる」。在日ベトナム人らを支援するNPO法人「日越ともいき支援会」の吉水慈豊(よしみずじほう)代表は指摘する。コロナ禍で働き口が減るなど苦境にあるなか、違法と分かっていても悪い情報に頼らざるを得ない状況が犯罪グループにつけこまれやすくなっているのではないかという。
グエンさんは約2週間勾留されたのちに釈放され、東京都内にある同法人に身を寄せた。偽造在留カードを廃棄したいまは就職できない。飛行機の便数が減って航空券代が高騰し、帰国も難しい。
吉水さんは「在日外国人がSNS上の悪い情報にだまされないよう周知する一方、就職を支援するなど根本的な対策が必要だ」と話している。

東海から東北の太平洋側で雷伴い大荒れ…千葉では避難勧告も

前線を伴う低気圧に暖かく湿った空気が流れ込んだ影響で大気の状態が不安定になり、13日は東海から東北の太平洋側を中心に大荒れの天気となった。
気象庁によると、三重県尾鷲市では午後1時20分までの24時間降水量が323・5ミリを記録し、3月の観測史上最も多くなった。神奈川県藤沢市では午後2時頃までの1時間に42ミリ、東京都世田谷区では午後3時20分頃までの1時間に38・5ミリの激しい雨が降り、各地で雷も伴った。土砂災害の恐れが高まった千葉県船橋市や市川市など5市では一時、避難勧告が出た。
東京都世田谷区の東急大井町線

等々力
( とどろき ) ―

上野毛
( かみのげ ) 駅間では午後3時20分頃、線路脇ののり面が崩れた。けが人はなかった。
東急電鉄によると、大井町線は一時全線で運転を見合わせ、約2万2000人に影響。上野毛駅で足止めされた世田谷区の大学1年、新村

明佳
( あすか ) さん(18)は「土砂が崩れるとは驚いた。電車ではなくバスを使うか考えたい」と困惑した様子で話した。
14日は多くの所で晴れる見込みだが、大雨で地盤が緩んでいる所もあり、気象庁は土砂災害に注意するよう呼びかけている。

全国で新たに1320人感染 下げ止まり、明らかに 新型コロナ

新型コロナウイルスの感染者は13日、全国で1320人が確認され、全国の感染者は44万7763人となった。1日当たりの感染者数が前週の同じ曜日を上回るのは5日連続で、下げ止まりの傾向が出ている。死者は51人増の計8586人、13日午前0時現在の重症者は前日比17人減の337人。
東京都では330人の感染が確認され、4日連続で300人を超えた。都の基準で集計した重症者は前日から3人増えて40人となった。【まとめ・金子淳】

橋下徹氏「堂々と批判できます」 府知事&市長時代の会食記録調べ「業者関係とかはなかった」

元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏(51)が13日、関西テレビ「胸いっぱいサミット!」(土曜正午)に生出演し、NTTからの接待問題での武田良太総務相の答弁についてコメントした。

武田氏は11日の参院予算委員会で、NTT側との会食があったかどうか聞かれ、「個別の事案一つ一つにお答えするのは控えさせていただきますけど、私は国民の皆さんから疑念を抱くような会食や会合などに応じたことはございません」と答弁。再三にわたる質問にも、同じ答えを続けて明言を避けていた。

武田氏の対応に、橋下氏は「政治家だったら会合はありますよ、そんなの。そこは正直に言った方がいい。政治家だから公務員と違うでしょう?と。ごまかすから良くない」と指摘した。

橋下氏はともに1期ずつ務めた府知事、大阪市長時代を振り返り、「しょっちゅう会食依頼ってあったんですけど、全部断ってたんですよ」と明かした。「付き合いが悪いとか、コミュニケーション能力が橋下は弱いんじゃないかと散々言われたんですけど、本当に良かった。あれでちょっとでも食べに行って、おごってもらっていたら、こうやってコメントできないですもん」と胸をなで下ろした。

その上で「事務所に全部調べてもらったんですよ。過去8年間にどういう会食があったか。業者関係とかはなかったので、堂々とこれは批判できます」と胸を張った。

一方で、MCの「ますだおかだ」増田英彦(51)から「東さんは…」と話を振られた元衆院議員でタレントの東国原英夫(63)は、増田の声にかぶせるように「俺はあったよ」とコメント。橋下氏から突っ込まれると、「聞き直さないで下さい?今、増田くんの声にかぶせてふわっと…なんかね。政治家答弁」とかわしていた。

「黒いダイヤ」800キロ密漁、被害320万円…組織ぐるみの犯行か

青森県の蓬田村沖で今月、高級食材のナマコ約800キロが密漁されていたことが、漁業関係者への取材でわかった。「黒いダイヤ」とも呼ばれるナマコは近年、全国的に密漁が横行、県内の漁協も監視カメラを設置するなどして対策を強化している。
漁業関係者によると、取られたナマコは青森市奥内川合の奥内漁港に陸揚げされた。蓬田村漁協によると、ナマコ800キロは2~3人で取れる量ではなく、被害総額は約320万円に上るとみられる。漁協は近く、被害届を出す予定だ。
ナマコはフカヒレやアワビと並ぶ高級食材として中国など海外で珍重され、組織ぐるみの密漁事件が全国的に後を絶たない。
このため、昨年12月に施行された改正漁業法で、同法違反の罰金の上限が200万円から3000万円に引き上げられた。
県内では2014~16年、陸奥湾のナマコを大規模に密漁していた二つの組織が漁業法違反容疑などで摘発されている。うち一つの組織は、同村沖でナマコの密漁や売買を行っていた。
県漁業協同組合連合会と陸奥湾岸11漁協が2017年、湾岸全域に監視カメラを設置している。
農林水産省の19年の統計によると、県内のナマコの漁獲量は北海道に次ぎ全国2位となっている。

「歴史ある神社、残念だが」社殿やむなく解体へ 年末の大雪影響 京都・宮津

京都府宮津市万町の桜山天満宮境内にある稲荷神社の社殿が昨年末の大雪の影響で解体されることになり、遷座祭が営まれた。江戸時代の建立で「出世稲荷」と呼ばれ、花街の芸子らが出世や商売繁盛を祈ったとされる。関係者は「歴史のある神社なだけに残念」と惜しんだ。
大みそかの積雪で社殿隣にある樹齢約100年のシイの枝が折れ、社殿を覆った。放置すると木が倒れ、他の建物も壊す恐れがあり、伐採用の重機を入れるため、やむなく社殿の解体を決めた。
遷座祭では氏子ら11人が参列、神主が祝詞をささげた。ご神体とキツネの石像は、近くの和貴宮神社に移される。社殿は4月ごろに解体される予定で、氏子総代の男性(63)は「先祖代々大事にしてきた。壊すのはつらいが、和貴宮神社でしっかり祭ってもらいたい」と話した。