新型コロナウイルスへの感染を判定する「抗原検査キット」が不足しています。 1月20日、新型コロナウイルスの新規感染者が過去最多504人確認された奈良県。県の医師会は、新型コロナウイルス感染を判定する「抗原検査キット」が不足していると県内の医療機関から報告があったと明らかにしました。 (奈良県医師会 安東範明会長) 「最大の武器ですよね、命綱です。それが不足し始めている。検査キットがないと発熱外来が止まってしまいます」 京都市伏見区にある「羽束師クリニック」では、すでに“検査キット不足”に直面していました。 (羽束師クリニック 小川一也院長) 「抗原定性キットというのがあるんですけれども、残り4人分。これで終わりです」 1日に約40人に使っている抗原検査キットは残り4つ、今後の入荷のめどは立っていないといいます。20日の朝から複数の業者に問い合わせて確保に奔走していますが品薄状態だということです。 (電話対応する小川院長) 「品薄…入荷次第いつになるか分からないと…」 (電話を終えた小川院長) 「抗原検査の方、明日10人分だけ届くそうです。ないよりはあったほうがましだと思います。少ないけれども入るのはありがたい」 羽束師クリニックでは来週以降、新型コロナウイルスの診断を一時見合わせることも検討しているといいます。 (羽束師クリニック 小川一也院長) 「医療崩壊がひたひたと進んできているなと思います。物の不足から医療崩壊が始まるのではないかと。我々、末端の患者さんにどんどん検査をしていく機関にとっては、非常に今つらい状況になっています」