岸防衛相、F15墜落で「訓練飛行は見合わせ」 飛行停止はせず

航空自衛隊小松基地(石川県小松市)所属のF15戦闘機が日本海に墜落したとみられる事故を巡り、岸信夫防衛相は4日の閣議後記者会見で、小松基地の他のF15は事故後も通常の任務としての飛行を続ける一方、訓練飛行は実施していないことを明らかにした。事故翌日の1日には「今回は訓練に向かう途中の単独の事故であり、F15の飛行停止は予定していない」と説明していた。
事故機は1月31日午後5時半に基地を離陸して間もなく消息を絶った。岸氏は「引き続き人命救助に全力を尽くす」とも述べた。
空自によると、一般的に各基地ではほぼ毎日、訓練飛行を実施している。岸氏は小松基地で訓練飛行を見合わせている理由について、操縦者に対する安全確認や緊急時の手順に関する教育などが終了していないことを挙げた。一方で1日の発言との整合性については「スクランブル(領空侵犯の恐れがある外国機に対する緊急発進)を含めた任務飛行について引き続き行う意味から申し上げた。正確に申し上げておけばよかった」と述べた。
地元ではF15の安全性が確認されるまで訓練飛行を見合わせるよう求める声が出ている。再開の時期について、岸氏は「地元自治体の皆さまの理解を得ながら実施していく」と述べるにとどめた。【松浦吉剛】