10代母親の名前は空欄で出生届提出へ、国内初の「内密出産」に

熊本市の慈恵病院で昨年12月、10歳代の女性が病院だけに身元を明かす「内密出産」を行ったことについて、同院の蓮田健理事長が4日、記者会見し、母親の名前を空欄にして理事長が出生届を提出する方針を明らかにした。
病院は「赤ちゃんへの愛情が強い」として、母親が翻意する可能性もあるとして意向確認を続けていた。出産から1か月が過ぎて改めて女性に確認したところ、意思は変わらず、「内密出産」を利用する意向に変更はないと判断した。国内初の事例とみられている。
病院は1月13日、母親の氏名を空欄にして出生届を出す行為が法律に抵触するかを問う質問状を熊本地方法務局に提出しており、回答を待って出生届を出すことにしている。