SMBC日興証券は5日、役員ら4人が相場操縦の疑いで逮捕されたことを受け、東京都千代田区の本社で記者会見した。近藤雄一郎社長は「市場の信頼を揺るがしかねない事態を引き起こしたことを重く受け止め、深く反省している」と陳謝。自身の進退については、「信頼回復に全力で努めるのが私の責任だ」と述べるにとどめた。
東京地検特捜部は4日、同社専務執行役員でエクイティ本部本部長のヒル・トレボー・アロン容疑者(51)ら幹部4人を逮捕。本社も同日夜、家宅捜索を受けた。
会見で近藤社長は、これまでの社内調査を基に問題の原因について言及。「通常想定されていない取引の発生を認識した際、社内規定で定められている報告手順が守られず、コンプライアンス部門などへの適時適切な相談が行われていなかった」と説明した。
具体的には、不正が疑われている「ブロックオファー」取引銘柄の自社資金売買について、「システム上では取引を抽出できていたが、審査担当者の認識の統一が図られておらず是正処理ができなかった」と指摘した。また、ブロックオファーに特化した審査事項を設けていなかったことも明かし、この2点が課題との認識を示した。
同社は4日、事実関係の調査と必要な対策を取りまとめるため、法曹関係者で構成する調査委員会を設置した。会見に同席した猪瀬真哉取締役は、調査委では管理体制の問題点などを早期に洗い出し、公表する考えを示したが、時期については「まだ話せる段階にない」とした。
会見は午後1時半から約2時間続いた。事件の内容に関する質問が集中したが、「捜査中」を理由に具体的な説明はなかった。
[時事通信社]