児童虐待被害の子ども、21年最多2219人 加害者の約半数は実父

全国の警察が2021年に摘発した児童虐待事件は2174件(前年比1・9%増)、被害にあった18歳未満の子どもは2219人(同2・2%増)で、いずれも過去最多を更新した。虐待により死亡した子どもは前年より7人少ない54人だった。警察庁が10日発表した。
摘発した加害者は2199人で、実父は47・2%を占めた。実母は25・8%で養父・継父は16・9%、内縁の男性は5・2%だった。罪種別では、暴行が40・1%、傷害が36・3%に上った。
被害にあった子どもは男児が1134人、女児が1085人。被害の内訳は、「身体的虐待」が81・3%で最多となり、「性的虐待」15・3%▽面前で親が配偶者に暴力を振るうなどの「心理的虐待」2・5%▽「育児放棄(ネグレクト)」1・0%――と続く。
死亡した54人のうち、無理心中によるものは29人で最も多く、18人が暴行やネグレクト、7人が出産直後に亡くなっていた。死亡事案のうち、罪種別では殺人が45人で傷害致死は6人だった。保護責任者遺棄致死(2人)や重過失致死(1人)もあった。
警察が一時的に保護した子どもは前年より644人少ない4882人で2年連続で減少した。
警察庁は虐待事件の摘発や被害にあった子どもがともに最多となったことについて「虐待への関心が高まり、住民からの通報が増えたことなどが背景にある」とみている。【町田徳丈】