偽造切手で中国へ郵送容疑 会社役員2人逮捕 1300万円分超使用か

中国に送る国際郵便に偽造された切手を使用したとして、警視庁保安課は15日、東京都足立区宮城1、貿易会社役員、福永悠宏(はるひろ)(43)と、中国籍で豊島区北大塚2、配送会社役員、楊(ようこう)(33)の両容疑者を郵便法違反(偽造切手の行使)の疑いで逮捕したと発表した。同課は、両容疑者が2019年1~12月に約460回にわたり、中国で偽造されたとみられる切手1300万円分以上を使ったとみて調べる。
逮捕容疑は19年10月11日、東京都内の郵便局で、中国に送る荷物の郵便料金として、切手の偽造品91枚(1万2420円相当)を使用したとしている。
保安課によると、両容疑者は当時、現在の所属とは異なる別の会社に関わっていた。同社は正規料金の「2割安」をうたって、日本にいる中国人から中国向けの荷物の配送などを請け負っており、福永容疑者は元代表、楊容疑者はアルバイトという立場だった。福永容疑者は「会社の利益を上げるためだった」と容疑を認め、楊容疑者は「荷物を発送したことは間違いないが、偽造切手とは知らなかった」と容疑の一部を否認しているという。20年3月に日本郵便から警視庁に相談があり、捜査していた。【柿崎誠】