宮城1万2000戸で断水、復旧のめど立たず 福島沖地震

16日深夜に宮城、福島両県で最大震度6強を観測した地震で、宮城県内各地では断水が相次ぎ、日常生活に影響が出ている。17日午後6時現在の県のまとめによると、断水は16市町の少なくとも約1万2000戸で発生し、調査中の自治体も含めると2万戸以上になる。東日本大震災以来の広域な被害に早期復旧を望む声が上がっている。
17日午後、涌谷町の温泉施設の駐車場では、給水車の前に町民が列をなした。4人暮らしで20リットルの大型ポリタンクを持参した長谷川米二さん(68)は「急いで水を風呂やタンクにためたが、家族で使うとすぐにトイレを流す水でさえも足りなくなる」と嘆いた。
同日午後1時から、町内のほぼ全世帯に当たる約5900戸の断水が始まった。水道水を供給する県大崎広域水道事業の水道管に亀裂が入って漏水しているためで、影響は同じ管を活用している栗原市、美里町、大崎市の4市町に広がっている。
涌谷町の担当者は「いつまでかかるかメドが分からないと、町民に説明ができない」と頭を抱える。子ども2人と給水に来た男性会社員(32)は「お湯が沸かせないので風呂にも入れない。1、2日なら我慢もできるけど、長引くようなら町外の親戚に頼らないと」と困惑していた。
大崎広域水道事業の水道管は、17日朝までに11カ所で漏水や損傷が確認された。県水道経営課の担当者は「重要な部分を修理し通水したら、別の管に損傷が見つかる可能性もある」と話し、復旧のメドは示せないという。東日本大震災後は復旧に3週間かかった。
大崎市は断水の戸数を調査中だが、最多の1万戸超を見込んでいる。担当者は「高齢者施設や病院、保育園など、給水車が足を運んで水を届けなければいけない施設も多い。早く復旧してもらえれば」と期待した。
17日の災害対策本部会議で村井嘉浩知事は「生活に必要な水を滞りなく供給することが重要」と述べ、日本水道協会を通じた給水車の支援が得られるまでの間に陸上自衛隊に給水活動を要請した。【平家勇大、深津誠、神内亜実】