東大阪市は8日、小学校の給食配送を委託していた運送会社が車両を確保できなかったとして、市内全51校のうち配送対象の26校で給食を中止すると発表した。市教育委員会の古川聖登教育長らが記者会見を開いて謝罪した。市は同社を入札参加停止の処分とする方針で、損害賠償の請求も検討する。
新学期が始まって早々、給食が中止されるという異常事態に、現場からは戸惑いの声が上がっている。
給食が配送されるはずだった東大阪市内の小学校に勤める女性教諭は「児童は入学やクラス替えで環境が変わったばかり。給食が間に合わないという事態が重なると、余計に不安に思うかもしれない」と懸念する。弁当の持参については「家庭の事情などでお弁当を持ってこられない子もいると思う。個別に丁寧に対応したい」と話した。
別の学校の男性教諭は始業式を翌日に控えた7日、市教委から経緯を聞いたが、いつから給食を始められるかはめども知らされておらず、「長期化しないことを祈るばかりだ」と述べた。児童や保護者には8日の始業式後、手紙で事態を知らせたという。
「車両確保できると考えた」
布施運輸の役員は8日、毎日新聞の取材に「車両を確保するため最後まで努力したが間に合わなかった。入札の時点では確保できると考えていたが、見通しが甘かった。結果的に子どもたちに給食を届けられないことになり、大変申し訳ないと思っている」と話した。
全国のこども食堂を支援するNPO法人「全国こども食堂支援センター・むすびえ」の広報担当、江副真文さん(30)は「学校給食は栄養管理が厳正で、子どもたちの食を考える上で非常に重要なものだ。給食の代わりに弁当となると、各家庭に負担を強いる可能性がある。市は早く給食が再開できるよう努めてほしい」と語った。【森口沙織、玉木達也】