「飽和潜水」による初の「カズワン」船内捜索、不明者の手がかりなし

北海道・知床半島沖で乗客乗員26人を乗せた観光船「KAZU I(カズワン)」が沈没した事故で19日夕、「飽和潜水」による行方不明者の捜索が始まった。潜水士3人が船が沈む水深約115メートルの深海に潜り、約2時間にわたって船内外を確認したが、不明者の発見には至らなかった。20日も朝から捜索を行い、船体引き揚げに向けた調査も行う。
深海での捜索はカメラを積んだ無人機で行われてきたが、潜水士が直接、船内外を調べるのは初めて。飽和潜水は、潜水士が深海で作業することを可能にする特殊技術で、今回は民間の専門業者が実施する。
第1管区海上保安本部によると、飽和潜水用の作業台船「海進」は19日午前7時に現場海域に到着。潮の流れが速く、作業開始は予定より約2時間半遅れたが、潜水士らは午後3時半、水中エレベーターで海底に向かった。午後4時26分、水深約100メートルで2人が海中に出て捜索に着手。午後5時過ぎからは船内に入り、午後6時半過ぎまで調べたものの、新たな手がかりは得られなかった。
潜水士らはいったん作業台船に戻り、深海の水圧に合わせた圧力に設定された部屋で夜を明かし、20日午前7時から、水中エレベーターで再び海中に降下する。