深夜や早朝に張り込み…74歳、多量のたばこ投棄検挙に貢献 北九州

2年近くにわたり、道路へたばこの吸い殻を捨て続けていた男性の検挙に協力したとして、北九州市門司区の田川進次さん(74)へ20日、福岡県警門司署から感謝状が贈られた。計約1800本近くが捨てられていたとみられ、現場近くをボランティアで清掃している田川さんが警察と連携して検挙につなげた。
同署などによると、たばこが捨てられていたのは同区大里新町にある国道3号と市道が交わる交差点付近の側道。現場は小学校の通学路にもなっているが、2021年ごろからたばこの吸い殻が目立ちはじめた。
「はじめは一時的かと思っていたがそうではなかった」。田川さんは「ここは町内の美観道路です」と書いた手作りの看板を市作成の看板とともに設置。拾い集めた吸い殻を入れたペットボトルも置き自戒を促した。
しかし、吸い殻は増え続け、15本近く見つかる日もあり、22年から警察に相談や通報をするようになった。捨てられていた時間や場所、本数などをメモに書き留めるようにして、捨てる人物を特定しようと自らも深夜や早朝に現場で張り込むなどした。
そうした中、同署は22年2月上旬~下旬の間に、現場付近でタバコ3本を捨てたとして廃棄物処理法違反容疑で男性を検挙した。市内に住む50代で当初は容疑を否認したというが、田川さんが回収した吸い殻についた唾液などのDNA型鑑定で男性のものとされ、容疑を認めたという。
これまでの調べで、数年間で1800本近くの吸い殻を同じ場所に捨てていた疑いがあり、主に出勤途中の現場交差点の信号の停車中に投棄したとみられている。「毎日捨てた吸い殻が清掃されているのに気がつき、掃除している人が悔しい思いをしているのを想像すると開放感が得られた」などと供述しているという。同署は18日に福岡地検小倉支部へ書類送検し、男性は反省の言葉を口にしているという。
門司署の指宿孝治署長から感謝状を受け取った田川さんは「捨てる事への罪悪感はあったとは思う。自分の家の前にゴミが捨てられたらどう思うかと考えてもらえば」と、きれいな道路が守られるよう願っている。【林大樹】