事業許可取り消し「当然」「反省の姿勢がない」…知床遊覧船事故、犠牲者の友人憤り

運航会社「知床遊覧船」の旅客船事業許可の取り消しを受け、事故で犠牲になった伊藤

嘉通
(よしみち)さん(51)(福岡県筑後市)と小中学校で同級生だった東京都内の会社員女性(52)は「当然の処分」と語った。同社の桂田精一社長(58)が聴聞を欠席し、陳述書で「責任は監督官庁の国にもある」と主張したことに、女性は「反省の姿勢がない。謝罪の気持ちがあるなら公の場で説明する必要がある」と憤った。
亡くなった佐賀県有田町の林善也さん(78)と家族ぐるみの付き合いだった同町の男性(77)は「事業許可が取り消されても、林さんが戻ってくるわけではない」と悲しんだ。福島県会津若松市の小池駿介さん(28)を失った大学時代の同級生の男性(30)は処分を機に、「観光船に関する規則やルールの厳格化を願う。安全管理の徹底を、業者や国、自治体が協力して行ってほしい」と話した。
北海道斜里町ウトロ漁港では16日、知床小型観光船協議会に所属する2社が、事故後自粛していた今季の営業を開始。原則、単独運航をしないなどの自主ルールを作った上で運航を始めた。同協議会の神尾昇勝会長は、「処分は事故の重大さをかんがみた判断だと思う。同じ事業者として重く受け止める」と述べた。
知床遊覧船は処分後も、乗客家族らへの対応のため当面は会社を存続させる方針。同社の代理人弁護士は取材に対し、「賠償の手続きは粛々と進めている」と話した。