出会い系アプリで「美人局」 女性装い強盗図った被告に懲役6年判決

美人局(つつもたせ)のように、出会い系アプリで女性を装って男性を誘い出し現金を奪い取ろうとしたとして、強盗傷害罪に問われた福岡県福津市、運送業、吉川優太被告(29)の裁判員裁判で、福岡地裁は4日、懲役6年(求刑・同7年)の判決を言い渡した。
柴田寿宏裁判長は「いわゆる美人局的な手口で所持金を奪い取る目的だった」と認定。「出会い系アプリで深夜、人けのない場所におびき出し、被害者に被害を申告しにくい状況にした上で重い傷害を負わせた。計画性を持って行われた悪質な犯行で、相当期間の実刑を免れない」と断じた。
判決などによると、吉川被告は女性の名前でアプリに登録して自己紹介欄に「金欠です」などと書き込み、連絡してきた当時20歳の男性会社員と福岡県粕屋町の公園で会うことを約束。自分の交際相手の女性を代わりに待ち合わせさせ、2017年12月1日午前0時45分ごろ、公園で男性に「金を出せ」などと警棒で殴ったり膝で蹴ったりして頭部打撲など全治約1カ月のけがをさせた。男性は隙(すき)を見て近くのコンビニに逃げ110番したという。
公判で、吉川被告は暴行は認めたが「交際相手の女性を助けるためだった」と強盗目的は否認。これに対し判決は「不自然、不合理だ」として退けた。公判で検察側が示した証拠によると、吉川被告と交際相手の女性は当時、預貯金が数千円以下で、複数の消費者金融から計30万円近い借金があった。【平塚雄太】