立憲民主党の泉健太代表は4日、東京・JR新宿駅西口の地下広場で、東京選挙区から立候補した元衆院議員で新人の松尾明弘氏の応援のために街頭演説に立った。主要メディアの情勢分析では「改選議席の維持が微妙」とされる同党だが、歯止めのきかない円安や物価高を争点に「生活安全保障」を訴える。泉氏は選挙結果次第で、代表の座が揺らぎかねないという指摘もあり、まさに正念場だ。
「東京選挙区は有名人コンテストではない。皆さんそう思いませんか」
泉氏がこう呼びかけると、駆け付けた100人近い聴衆からは拍手や「そうだ!」という声が飛んだ。聴衆は高齢者が多かったが、高校生などの若者もいた。
泉氏は、1ドル=137円台と約24年ぶりの高水準となった円安や記録的な物価高に触れ、「当初はウクライナ情勢によるものといわれたが、どんどん度合いを強めている」などと岸田文雄政権の経済政策を批判し、「この物価高は『岸田インフレ』。これは事実だと思います。岸田インフレという言葉を最初につくったのも、わが党の国会議員でありました」と強調した。
立憲民主党が掲げる「生活安全保障」にも泉氏は言及し、「教育、人口減少、食料、エネルギーいろいろなところに安全保障はあります。私たちは生活目線を大事にします」といい、消費税の引き下げや年金生活者への給付金も訴えた。
また、山際大志郎経済再生担当相が3日の演説で、「政府は野党の話を聞かない」という趣旨の発言をしたことについて、泉氏は「とんでもない発言だ!」と怒りをあらわにした。
政治評論家の伊藤達美氏は、参院選での泉氏の戦いぶりについて、次のように分析した。
「泉氏は、政治への関心が低い人から見ると存在感に欠ける。立憲民主党の支持者にとっては、もともと憲法改正などに賛成の立場をとった希望の党に合流していた人物だ。護憲派の人々は『結局、どういう考えなのか分からない』という思いではないか。枝野幸男前代表は良くも悪くも、はっきりと与党を批判する個性があった。参院選の結果次第で『代表交代論』が浮上するのは避けられないだろう」 (報道部・内藤怜央)