手足拘束された子供約10人、押収した動画に…障害児施設で身体拘束が常態化か

障害のある中学生を拘束し、施設に監禁したなどとして、福岡市のNPO法人「さるく」理事長の男(57)(福岡市早良区)ら2人が逮捕された事件で、福岡県警が関係先で押収した動画に手足を拘束された別の子供たちが映っていたことが捜査関係者への取材でわかった。
県警は保護者から了承を得ながらも、子供への身体拘束が常態化していた可能性があるとみて、慎重に調べる。
捜査関係者などによると、県警が昨年11月、同法人が運営する同県久留米市の障害児通所施設に通う男児への暴行容疑で女性職員を逮捕(処分保留で釈放)し、関係先を捜索した際、動画を押収した。分析の結果、子供たち約10人が手足を拘束されていた場面があったという。
理事長の男は小学校教員の男(37)(福岡県篠栗町)と共謀し、昨年10月9~11日、長崎県の自宅で就寝中の男子生徒の両手足を結束バンドなどで拘束。車で連行した施設などに監禁したほか、反省文を書くよう強要した疑いで県警に逮捕監禁と強要容疑で逮捕された。