側道走行後に衝突か 乗客、後部から脱出 名古屋高速バス炎上事故

名古屋市北区の名古屋高速道路小牧線で大型バスが横転し、2人が死亡、7人が負傷した事故で、バスは出口へと続く側道から本線側に寄っていくような形で分離帯に衝突したとみられることが23日、捜査関係者への取材で明らかになった。分離帯以外の側壁には接触した痕跡がないことも判明。愛知県警は事故直前のハンドル操作の状況などについて捜査している。
捜査関係者によると、バスは事故の直前まで、3車線のうち一番右端の側道を走行していたが、何らかの理由で本線側へ進み、側道と本線を隔てる分離帯に衝突したとみられる。現場に目立ったブレーキ痕はなく、十分に減速せずにぶつかった可能性がある。周辺を走行していた車両などが、事故を誘発した形跡は見つかっていないという。
また、バスが左側に横転して本線で激しく炎上した際、火は前方から燃え広がったため、乗客は割れた後部の窓ガラス付近から脱出した。特に前輪周辺の燃え方が激しかったという。
事故は22日午前10時過ぎ、同線の豊山南出口付近で発生した。バスは名古屋・栄を出発し、黒川インターチェンジから名古屋高速を約4・5キロ北上。県営名古屋空港(同県豊山町)に向かうため、この出口で高速を降りる予定だった。
県警は23日、バスに客として乗っていてけがをした6人について、愛知や岐阜、山形、熊本の各県に住む28~53歳の男性と発表した。後続の乗用車を運転していた愛知県の男性(36)も事故に巻き込まれたが、7人とも軽傷だったという。
バスの運行会社「あおい交通」(愛知県小牧市)によると、運転していたのは同社社員の大橋義彦さん(55)。死亡した2人は大橋さんと男性乗客とみられる。司法解剖の結果、いずれも焼死の可能性がある。
県警は同日、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の疑いで同社の本社と営業所を家宅捜索。押収した資料を分析し、運転手の勤務実態などを調べている。【熊谷佐和子、森田采花】