大阪・高槻の資産家女性殺害容疑 28歳養子を再逮捕 遺産目的か

大阪府高槻市の民家で2021年7月、会社員の高井直子さん(当時54歳)の遺体が見つかった事件で、大阪府警は25日、高井さんを殺害して生命保険金を詐取しようとしたとして、この5カ月前に養子に入った凜容疑者(28)=有印私文書偽造・同行使容疑などで逮捕=を殺人と詐欺未遂などの疑いで再逮捕した。府警によると、凜容疑者は認否について「黙秘します」と話しているという。
凜容疑者は約1億円を相続したほか、高井さんにかけられていた約1億5000万円の生命保険金の受取人にもなっていた。府警は遺産目的で殺害したとみて詳しい動機の解明を目指す方針だ。
凜容疑者は21年7月22日、高槻市八幡町の民家で、1人暮らしだった高井さんを風呂場の浴槽に沈めて溺死させた疑いが持たれている。高井さんは4日後、勤務先に出社しないことを不審に思った上司が親族に連絡して発見された。両手首には結束バンドで縛られた痕が残されていた。
高井さんはこの約1年半前、外資系の生命保険会社で保険外交員だった凜容疑者と顧客として知り合った。凜容疑者の仲介で複数の生命保険契約が結ばれ、高井さんは21年2月に凜容疑者と養子縁組を結んでいた。
府警の捜査で、凜容疑者は高井さんとの養子縁組届を高槻市役所に提出する際、自身の家族の同意を得ずに氏名を書き込んだ疑いがあることが判明。高井さんが亡くなったとされる事件当日には、高井さん宅周辺の防犯カメラに変装した凜容疑者とみられる男がうろつく姿が記録されていることも明らかになった。
府警はこうした状況証拠を積み重ねた結果、凜容疑者以外の人物が高井さん殺害に関与した可能性はないと判断した。凜容疑者は逮捕前の任意聴取時、「大阪には行っていない」と関与を否定している。【郡悠介、洪香】