静岡送迎バス園児死亡 保護者会で経緯説明 涙ぐむ姿も

静岡県牧之原市の認定こども園「川崎幼稚園」の送迎バスに園児の河本千奈ちゃん(3)が取り残され死亡した事件を巡り、園は7日午前、保護者向けの説明会を始めた。子どもをバスから降ろす際の確認不足など、さまざまな不備が指摘されており、園は一連の経緯を説明するとみられる。説明会中、保護者らが体調不良などを訴え、園から数人が救急車で搬送された。
午前10時の開始の30分ほど前から、会場となった園舎に、保護者たちが沈痛な面持ちで集まってきた。涙ぐむ人の姿もあり、長男(5)を通わせている母親は「(発生当日に)何が起きたのか、全てを話してほしい」と語気を強めた。次男(5)を預けている別の母親は、千奈ちゃんと直接の交流はなかったものの、「なぜこんなことになってしまったのか……」と戸惑った様子だった。
また、地元消防によると、説明会中の7日午前10時45分ごろ、園から「保護者の女性が泣き叫んでパニックになった」との通報が入った。周囲にいた他の保護者と保育士の計4人も過呼吸のような症状を訴えた。園には複数の救急車が到着し、体調不良を訴えたとみられる人たちを搬送した。
事件が起きた5日朝の送迎バスは、本来の運転手が休んだため、増田立義理事長(73)が運転を代わった。園児らを乗せたバスは午前8時50分ごろ、園から数十メートル離れた駐車場に到着。午後2時10分ごろ、千奈ちゃんが車内で心肺停止の状態で見つかり、搬送先で死亡が確認された。死因は熱射病だった。
県などによると、園側は増田理事長も、添乗した70代の女性派遣職員も、乗っていた園児6人全員の降車を確認しなかったと説明。不在のはずの千奈ちゃんが出欠を管理する園のシステム上は登園として扱われていたほか、欠席連絡がないのに登園していない千奈ちゃんの所在を保護者側に確認していないなど、対応の不備が相次いで判明している。【深野麟之介、皆川真仁】