警察庁長官、虚偽説明は「誠に遺憾」 大阪養母殺害の容疑者自殺

大阪府高槻市の会社員、高井直子さん(当時54歳)への殺人容疑で再逮捕された養子の凜容疑者(28)が府警福島署の留置場で自殺を図った問題を巡り、警察庁の露木康浩長官は8日の記者会見で、凜容疑者が残した遺書の存在を把握した時期を府警が意図的に虚偽説明していたことについて「事実とすれば、誠に遺憾だ」と述べた。
露木氏は府警が経緯を調査しているとした上で「明らかになった事実に即して一定の措置が取られる。被留置者の自殺防止など留置施設内での事故防止については引き続き、各都道府県警察を指導したい」と話した。警察庁は2日付で、全国の警察本部に留置人の自殺防止対策を強化・徹底するよう通達した。
府警によると、凜容疑者は1日午前7時ごろに留置場で自殺を図り、搬送先の病院で死亡した。府警は当初、凜容疑者について、勾留中に自殺をほのめかす言動はなかったと説明。その後、自殺を示唆する両親ら宛ての便箋があったことを明らかにした。府警本部の留置管理課が便箋に自殺示唆の記述があったことを把握したのは、凜容疑者が搬送された直後の1日昼過ぎだったが、2日に報道対応した留置管理課幹部は「2日未明」と虚偽の説明をしていた。府警は7日、この事実を明らかにした。
便箋の存在は凜容疑者の自殺前に府警本部に報告されていたのに、署側が自殺示唆の文言があることを伝えなかったことも判明している。府警は「本部がしっかり確認すれば自殺をほのめかす内容を聞き取れた」としており、問題点を検証するために調査チームを発足させた。【松本惇】