岸田首相、長男31歳の秘書官起用は「鎌倉殿の13人」の影響…? 日刊ゲンダイで見つけた“すごい珍説”とは

10月3日に臨時国会が召集されました。並行していろんな話題もにぎやかになってきた。新聞各紙の見出しや記事を振り返っていきます。
まずここ最近の“見出し王”はこちらです。
『細田衆院議長 紙対応』(日刊スポーツ9月30日)
きちんと説明しない衆院議長
細田博之衆院議長が先月末に、旧統一教会と複数の接点があったと認める文書を初めて公表。しかしA4用紙1枚の文書での「説明」だった。これを神対応ならぬ紙対応と名付けたのだ。
日刊スポーツ自身もこの見出しがお気に入りだったのか、細田氏が7日におこなった対応にも。
『細田衆院議長2度目の「紙対応」ペーパー1枚から2枚に 旧統一教会との関係追加報告、接点倍増』(ニッカンスポーツ・コム 10月7日)
きちんと説明しない衆院議長。国会では岸田文雄首相が旧統一教会問題で「信頼回復のために各般の取り組みを進めて参ります」と演説しているとヤジが飛んだ。「議長の説明責任は?」「後ろの人は説明しなくていいのか」などなど。
かつてのザ・ドリフターズのコントで、志村けんの後ろにお化けが現れると客席のちびっ子たちは「志村、後ろ後ろ!」と叫んだ。志村、気づいてくれという願いが込められていた。いま国会では「岸田、後ろ後ろ!」状態。聞こえていても気づかないフリを続けるのは、志村けんの芸と同じだ。
山際経済再生相の「瀬戸際」
細田氏のほかに注目されているのは山際大志郎経済再生相。旧統一教会の教団トップと面会していたことを“思い出してきた”という。これまで説明していなかった理由については「どこだったか分からない状況で、お話をするのは不正確なので話さなかった」と弁明。こんなキャラクターをスポーツ紙が放っておくわけがない。サンケイスポーツは『山際再生相 不手際 土俵際』(10月4日)と書いた。「瀬戸際」でもいいのかもしれない。
構成の妙と思わせたのがスポーツニッポン。プロ野球・ヤクルトの村上宗隆選手のホームラン「56号」は社会面でも取り上げられていたのだが、隣の記事では、
『山際経済再生相辞任1号!?』(10月4日)
56号と1号。こちらも「1本」出たらポンポン出そうだが、岸田首相が恐れているのは「閣僚ドミノ」(同前)らしく、それを防ぐために見て見ぬふり作戦のよう。
器量に欠ける大臣がもう一人いた
しかしこんな話題も飛び出した。「閣僚としての器量に欠ける大臣がもう1人いた。経済安保相・高市早苗だ」(日刊スポーツ「政界地獄耳」10月7日)。
安倍晋三元首相の国葬に関して、「反対のSNS発信の8割が隣の大陸からだった」と三重県議がツイッターに投稿。さらに「私が総理大臣になって頂きたいと強く願っている高市早苗先生が、政府の調査結果としてお伝えいただいた内容です」とも。
この件について「政界地獄耳」は、次のように解説していた。
《そもそも、経済安保相としての発言の責任はどうするのか。高市が取り組んでいるのは機密などを扱う人材の適正(※原文ママ)とアクセス権を確立しようという経済安保の骨格になる「セキュリティー・クリアランス(適格性評価)」制度の実現だ。うわさであろうが閣僚が公に発言することがセキュリティー・クリアランスに不適格といえる。官房長官や首相がこの問題に反応しないこともおかしい。》
自民党と政府のリテラシーやガバナンスが問われるのは必至だと説く。このあと高市氏は7日、国会内で開かれた記者会見で発言を否定。三重県議も「投稿の内容は誤りであり撤回」という謎の展開を見せる。この程度の「情報戦」で経済安保は大丈夫なのだろうか。
所信表明演説の評判は…
なんだか大変な岸田政権。もっとも、今月3日に召集された臨時国会における首相の所信表明演説からして評判が悪い。翌日の各紙の社説は、
〈『経済再生へ具体的な道筋示せ』(読売新聞)
『国難の危機感伝わらない』(産経新聞)
『首相は強い指導力で政策実行を着実に』(日経新聞)
『信頼回復の決意見えぬ』(朝日新聞)
『信頼回復の覚悟見えぬ』(東京新聞)〉
毎日新聞に至っては『何を目指すのか見えない』。ああ。
読売新聞は『岸田政権が掲げる「新しい資本主義」は、中身がいまだに明らかではなく、失望を招いている』とも。同じ日の日経新聞のキーワード分析によると、今回の所信表明演説からは「分配」という言葉が消えた。「新しい資本主義」を用いたのもこれまでの国会演説より少ない2回だった。どこへ行ったのか新しい資本主義。見つけた方は教えてあげて欲しい。
「親バカ人事」は大河ドラマの影響か?
さて、覚悟が足りないと言われる岸田首相ですが、この決断が話題です。
『岸田首相の「親バカ人事」に疑問の声』(日刊ゲンダイ10月6日付)
31歳の長男・岸田翔太郎氏を政務担当の首相秘書官に起用。この人事は「NHKの大河ドラマの影響」であるという珍説も、日刊ゲンダイは紹介している。
「総理は毎週欠かさず『鎌倉殿の13人』を見ていて、今年の夏休みに家族で伊豆に旅行し、『鎌倉殿』ゆかりの地を記念撮影して回ったほどのファン。2日放映の回で主人公の北条義時が『そばで父の覚悟を見ておれ』と息子に言ったシーンに触発されたのでは?」(自民党中堅議員)
ま、まさか……。いくらファンといえども『鎌倉殿の13人』より『旧統一教会との関係を認めた閣僚8人』のほうが気になっているはずです。
長男起用の“本当の狙い”は…
起用の本当の狙いはなにか? 細川護熙政権で秘書官を務めた成田憲彦氏は「忖度ない情報欲しい?」と推察していた(東京新聞10月6日)。
《安倍元首相が銃撃された際、普通はすぐに官邸に事件の背景に関する情報が入り、『国葬にはしない方がいい』という判断になる。だが岸田首相は国葬と言い続けた。忖度秘書官になってしまっている》(同前)
なので、本当の情報を入れてくれる信頼できる人材がほしかったのでは、と。とはいえ、やはり「世襲感」は強い。東京新聞の記事では「問題はそれをアドバイスする人間が岸田氏の周りに一人もいなかったということだ」という別の人の指摘も。
ああ、こうなると誰も何も指摘しない問題がぐるぐる巡っている模様。
2年目に入った岸田政権から目が離せません。
(プチ鹿島)