「大阪府公館」の解体検討、老朽化・耐震強度の不足で…歴代知事が来賓接待にも使用

大阪府が、1923年築の「府公館」(大阪市中央区)の解体を検討していることがわかった。歴代知事の住まいや執務場所として使われてきたが、近年は耐震強度の不足から利用が制限される中、「役割を終えた」と判断。30年前に増築した一部を残し、取り壊す案が有力という。
府公館は知事の居住施設として建設。府庁西側に隣接し、鉄筋コンクリート造2階建て延べ約650平方メートルで、53年に国から無償で譲り受けた。応接室や会議室など14室や日本庭園もあり、横山ノック、太田房江両氏ら歴代知事が来賓接待などの公務で使用してきた。
2008年に就任した橋下徹知事(当時)は住まず、廃止方針を表明。その後、府民に開放する形で存続が決まった。16年から一般公開を始めた際、来館者は1日約170人だったが、コロナ禍前は約50人に減少。感染防止のため、現在まで公開の休止が続いている。
建物は老朽化しており、大規模地震で倒壊する危険性がある。このため、来館者には職員が同行して安全を確保する必要があり、府は1992年に増築した「大サロン」(約160平方メートル)だけを会議室として残し、ほかの部分は取り壊す方向で検討を始めた。府庁舎管理課は「現状のまま存続は難しい」として、跡地の活用法を探るとしている。