東京国税局の元職員らのグループによる持続化給付金詐欺事件で、ウソの申請を担当した元不動産会社社員・佐藤凜果被告(23)の判決公判が、午前11時半から開かれた。東京地裁は、佐藤被告に、懲役2年・執行猶予4年の有罪を言い渡した。
佐藤被告は、おととし、仲間と共謀し、新型コロナウイルスの影響で収入が減った個人事業者を装い、ウソの申請をして、国の持続化給付金あわせて200万円を、だまし取った罪に問われている。佐藤被告は、グループの中で、給付金の申請を担当していた。
佐藤被告が加わっていた詐欺グループは、持続化給付金を2億円近くだまし取ったとされている。この事件をめぐっては、主犯格とされドバイに逃亡していた松江大樹 被告(31)や東京国税局職員だった塚本晃平 被告(25)らあわせて8人が逮捕されている。このうち2人には、先月、執行猶予付きの有罪判決が言い渡されている。
起訴内容を認めていた佐藤被告は、今年8月に行われた被告人質問で、犯罪行為だと認識していたことを明らかにし、動機として「老後に2000万円が必要だと聞き、将来への不安がありました」などと述べていた。
論告で検察側は「申請行為という最終的な実行行為を担っていて責任は重い」として懲役2年を求刑。弁護側は「立場は従属的で、報酬もおよそ60万円に過ぎない」として執行猶予付きの判決を求めていた。
最後の意見陳述で佐藤被告は「今回は色々な方に迷惑をおかけして、大変申し訳ございませんでした。今後は一切悪いことはしません」などと謝罪していた。
きょうの判決で、東京地裁は、佐藤被告について「主犯格の指示に従い、従属的な立場だったことを踏まえても、責任は重い」と非難。しかし、被害全額が国庫に返還されていると指摘し、「被告は罪を認めて、反省の態度を示し、父親が監督を約束している」などと、執行猶予付きの判決を選択した理由を挙げた。