保護犬ラッキーと過ごした10年 滋賀の71歳、リハビリ支えられ最後はみとり

譲渡を受けた保護犬との10年間をつづった本を滋賀県甲賀市の岡村喜造さん(71)が自費出版した。犬が生活にもたらした喜びを通じて、飼育する犬や猫に責任を持つことや、高齢化したペットとの向き合い方を伝えている。 岡村さんは特別支援学校を退職後の2011年、軽度の認知症となった母親のセラピードッグとして、県動物保護管理センター(湖南市)で推定5歳のラブラドルレトリバー系雑種犬の譲渡を受けた。ラッキーと名付けた。
執筆した「愛犬ラッキーの生涯」では、譲渡時のセンターとのやりとりから、岡村さん自身が脳梗塞になり、愛犬との散歩がリハビリになるなど回復の支えになったことや、訓練と5度の試験を通じて災害救助犬に認定されたことをつづる。
老犬となり寝たきりとなったラッキーの介護の様子には本の総ページの半分近くを割いた。床ずれを防ぐため人間と同じように姿勢転換をしたり、背中や足をマッサージしたりするなど愛情を持って接した約1年の思い出を記録した。
岡村さんは市教育委員会を通じ、市内の小中学校などに自著を寄付した。「犬や猫も人間同様に生きており、楽しい時間が続いても一緒にいられる時間は徐々に少なくなる。本を通じ、子供たちに命の大切さを感じてもらえたら」と話す。
四六判、143ページ。残部があり、希望者に無償で譲渡する。