首相がバイデン米大統領と対面で会談…日米同盟の連携を確認、北朝鮮対応でも

【プノンペン=仲川高志、バリ(インドネシア中部)=蒔田一彦】カンボジア訪問中の岸田首相は13日午後、東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議の会場となったプノンペンのホテルで、米国のバイデン大統領と会談した。東アジアで覇権主義的な動きを強める中国を念頭に、日米同盟の連携を確認し、日米の防衛力の強化を進める重要性で一致するとみられる。
両首脳は、東・南シナ海で海洋進出を強める中国を念頭に、「力による一方的な現状変更の試みを許してはならない」との認識を改めて共有する方向だ。台湾情勢についても意見交換し、台湾海峡の平和と安定の重要性を確認するとみられる。
バイデン氏は14日、インドネシアで開かれる主要20か国・地域(G20)首脳会議に合わせて、大統領就任後、対面では初めて

習近平
(シージンピン)国家主席と会談する。日米両首脳は、米中首脳会談を前に、中国に関する現状も意見交換する見通しだ。
首相は、今年5月に東京で開かれた日米首脳会談で、防衛費の「相当な増額」を確保する決意を伝えたことを踏まえ、政権として取り組む防衛力の強化について、バイデン氏に改めて説明する方針だ。
両首脳は、北朝鮮による異例の頻度で繰り返されている弾道ミサイル発射について非難し、北朝鮮が7回目の核実験に踏み切るとの見方もあるなか、日米や日米韓の連携も改めて確認する。
ロシアによるウクライナ侵略に国際社会と共に毅然(きぜん)と対応し、ウクライナ政府や国民への支援を続けることでも一致するとみられる。