「『なぜ』『なぜ』という疑問を打ち消すことができない」――。神戸市立中学3年の女子生徒(当時14歳)が自殺した問題で、第三者委員会は生徒に対する複数のいじめを認定し、学校側の情報共有不足など対応の不備を指摘した。9日記者会見した遺族側の弁護士は「(いじめは)予想もしていなかった悲惨な内容だ。なぜ学校がもっと早く教えてくれなかったのか」と憤った。
遺族代理人の野口善国弁護士(兵庫県弁護士会)によると、女子生徒の両親は、小学5年から続いていたいじめの詳細を学校側から知らされていなかった。自傷行為について「いじめが原因でない」との説明を受けた時も「そうかな」と疑問に思っていたという。
両親はいじめに気付いてあげられなかったことについて自責の念を抱いているという。野口弁護士は「ショックを受け、コメントを発表できる状態ではない」とおもんぱかった。
その上で学校の対応について「最初の集団いじめが見つかった時に断固たる指導をして解消すべきなのに、中学校で加害生徒を同じクラスにした。こんなことがあるのか」と非難した。
市教育委員会もこの日記者会見を開き、河野剛至(たけし)・児童生徒担当部長が「SOSを周囲の大人が受け止められなかった。重く受け止めている」と話した。両親にいじめの深刻さが伝わっていなかった点については「十分に伝えきれていなかった」と釈明した。【山本真也、中田敦子】
いじめなどの相談窓口
・24時間子供SOSダイヤル=0120・0・78310(なやみ言おう)、年中無休、24時間
・児童相談所全国共通ダイヤル=189(いち早く)、年中無休、24時間
・子どもの人権110番=0120・007・110、平日午前8時半~午後5時15分
・チャイルドライン=0120・99・7777、毎日午後4~9時(18歳まで)