旧統一教会問題の被害者救済法が参院本会議で自民や公明、立憲民主党などの賛成多数により可決、10日に成立した。被害者救済法に対し、京都市在住の世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の元信者は「大きな前進だが、実効性をどう高めるかが大切だ」「洗脳から信者を救い出さないと解決にならない」などと注文を付けた。
1990年代に入信していた50代女性は「1千万円以上を教団に渡した」と証言する。教団から家系図を示され、寄付しないと「絶家(ぜっけ)になる」と家族や子孫も不幸になると説かれた。当時は洗脳状態にあり、「自分たちを救うための献金」と思い込んだという。
新法は法人や団体の配慮義務として寄付勧誘の際に「自由意思を抑圧しない」と定める。一方、女性は「信者は法律よりも教団に従ってしまう」とし、洗脳を解かないと被害申告につながらないのではないか、と疑問を呈した。
80年代に入信し、100人以上の脱会支援に携わったという女性(56)は「教団が信者からの金銭搾取をやめるとは考えにくい。手口を巧妙に変えるだろう」と推測する。
女性は「岸田政権の支持率回復を目的に法律を作って終わりではなく、国は被害を生まないために手を尽くしてほしい」と強調。見直し規定が盛り込まれた点に触れ、「新たな問題が出れば柔軟に法改正してほしい」と求めた。