金沢の「街角ピアノ」が復活 一番乗りの83歳男性が北島三郎を演奏

金沢市片町2の商業施設「片町きらら」前の広場に26日、道行く人が誰でも弾ける「まちかど思い出ピアノ」が約1年ぶりに戻った。昨年7月にピアノが通行人に壊されたため市が撤去・廃棄したが、市民からは惜しむ声が寄せられていた。
市は小中学校で不要になったグランドピアノを街中に設置し、再活用している。片町きららには2017年10月から市立菊川町小のピアノを設置。金沢美術工芸大の学生の手で、花の模様が描かれていたが、鍵盤の蓋(ふた)の鍵が壊されたことに加え、屋外に置かれて傷みが激しかったため廃棄された。
新たにお目見えしたのは市立北鳴中で使われていたもの。26日は市職員らがピアノを搬入し、調律などを終え、午前10時に公開した。一番乗りは金沢市有松の無職、中田善次郎さん(83)。演歌歌手の北島三郎さんの「加賀の女(ひと)」を右手だけで演奏。いつか友人を驚かせたいと数年前に練習を始めたという。「(思い出ピアノは)上手な人だけでなくいろいろな人が弾いていいのがありがたい」と笑顔だった。
思い出ピアノはJR金沢駅西口の駅西広場地下道と同東口のもてなしドーム地下広場にも置かれている。市文化政策課は「子供たちの思い出がたくさん詰まっている。大切に弾いてほしい」としている。【日向梓】