「多様性ないのは日本ぐらい」京都のカナダ国籍の大学教授 日本国籍所持の確認求め提訴

外国籍を取得すると日本国籍を失う国籍法の規定は、法の下の平等を定めた憲法に違反するとして、カナダ国籍を取得している京都市在住の女性が国を相手取り、日本国籍所持の確認やパスポートの発行などを求めて大阪地裁に提訴した。提訴は21日付。
原告は日本で生まれ育ち、現在、京都市内の大学で教授を務める女性。原告代理人や訴状によると、カナダ人男性と結婚し2007年に現地の市民権を得た。18年に親の介護で帰国するため日本の永住資格を取得しようと、本籍がある東京都世田谷区に日本国籍喪失の届けを出したが、カナダの市民権証に取得の日付が記載されていないといった理由で受理されなかった。現在は、カナダのパスポートに「日本国籍抹消」と記されていることを根拠に特例で在留が許可されている。
女性は学会の出張などで海外に渡航したくても、日本での正式な在留資格のない現状では出国時に「不法滞在の外国人」と認定される恐れがあり、5年間は再入国できなくなるとの説明を法務省から受けた。日本のパスポートも取得しようと試みたが、外国籍を取った時点で日本国籍を失うとする国籍法に基づき、外務省に拒否されたという。
23日に京都市内で記者会見した女性は、「行政のちぐはぐな対応に翻弄(ほんろう)されている。二重国籍は多くの国で認められており、多様性がないのは日本ぐらい。一石を投じる提訴としたい」と訴えた。