同性婚を認めていない民法などの規定は憲法違反だとして京都、香川、愛知の3府県の同性カップル3組6人が国に損害賠償を求めた訴訟の控訴審の第1回口頭弁論が23日、大阪高裁(本多久美子裁判長)で開かれた。原告側は「なぜ男女カップルと等しく扱ってもらえないのか。差別を容認しないでほしい」と訴えた。国は控訴棄却を求めた。
6月の1審・大阪地裁判決は国の婚姻制度は異性婚について定めたもので、憲法違反はないと判断した。原告側が控訴していた。
この日は京都市の坂田麻智さん(43)が法廷で意見陳述した。坂田さんは米国籍のテレサさん(39)と長年日本で暮らしている。今年8月、友人から精子提供を受けたテレサさんが女児を出産したが、法律上は米国人のシングルマザーが出産した子で日本国籍もない。
坂田さんは「出生届に親として名前を書くこともできなかった。国が『あなたたちは家族ではない』と突きつけてくる」と訴えた。テレサさんも弁論後に開かれた報告集会で「子どもは生まれた瞬間から不利益を被っている。早く制度を変えたい」と話した。
同種訴訟は全国5地裁で起こされており、2021年3月の札幌地裁判決は「違憲」、22年11月の東京地裁判決は「違憲状態」だが、民法の規定は「合憲」と判断した。【安元久美子】