今季最強の寒波の影響で三重、滋賀両県境の新名神高速道路で続いた車の立ち往生は、発生から約28時間後の26日午前8時頃、解消された。大雪の際の立ち往生対策を巡っては、国や高速道路会社があらかじめ通行止めにする「予防的な通行止め」を進めるが、中日本高速道路は新名神で実施しなかった。同社は「降雪量が想定を超えた」としたが、結果的に判断の甘さが浮き彫りになった。
新名神で除雪作業に時間がかかり一部区間で続いていた通行止めは、26日午後11時半に全面解除された。
同社によると、大規模な立ち往生は25日午前3時50分頃から三重・菰野インターチェンジ(IC)―滋賀・甲賀土山ICの下り線区間で発生。最長で34キロに達し、トラックなどが長い列を作った。宇都宮市のトラック運転手の男性(45)は「暖房を使えない車内で約16時間寒さに耐えた。(中日本は)もっと迅速に対応できなかったのか」と話した。
予防的通行止めは大雪による立ち往生を回避するため、国や高速道路会社が気象予報などを踏まえ通行止めの数時間前に対象区間を決めてドライバーらに周知する仕組みで、2021年から本格導入されている。
今回の寒波では、気象庁と国土交通省が23日、「10年に1度の低温になる」と広報し、厳重な注意を呼びかけた。しかし中日本は予防的通行止めを行わなかった。担当者は「事前の降雪量の予測が社内基準に満たなかった」と説明した。
一方、三重県と奈良県を結ぶ名阪国道を管理する同省の国道事務所は、気象予報を受けて、24日午後7時から亀山IC―天理東ICを予防的通行止めにした。3時間降雪量の予報が基準値の6センチを超えるとして、降り始め時刻に合わせて行ったという。
名阪国道が規制された結果、同日夜から新名神下り線に多くの車両が流入し、渋滞が発生。そこに大雪が降り、車列で除雪車も稼働できない事態に陥った。
中日本の担当者は「反省点を検証したい」と話した。