「生活保護費」引き下げ訴訟、宮崎地裁が処分取り消す判決…全国5例目

物価下落などを理由に国が2013年から生活保護費を引き下げたのは生存権を保障した憲法に反するとして、宮崎市の受給者3人が市を相手取り、減額処分取り消しを求めた訴訟の判決が10日、宮崎地裁であった。小島清二裁判長は「厚生労働相の判断は裁量権の範囲を逸脱している」として処分を取り消した。引き下げを巡る憲法判断は示さなかった。
同種の集団訴訟は全国29地裁で起こされており、判決は14例目。処分取り消しは大阪、熊本、東京、横浜地裁に続き5例目。札幌や佐賀など9地裁は請求を退けているが、今回の宮崎地裁を含め直近5回の判決だけでみると処分取り消しが4件となっている。
小島裁判長は判決で、国が引き下げの根拠に示した物価下落率はパソコンやカメラの価格下落の影響が大きく、「生活保護受給世帯の消費実態を適切に反映したものではない可能性がある」などと指摘した。
厚生労働省は「判決内容を精査し、関係省庁や被告自治体と協議して対応を決定したい」としている。