日本の新たな主力ロケット「H3」1号機が16日、鹿児島県南種子町の種子島宇宙センターの組み立て棟から約400メートル離れた打ち上げ地点に移動した。17日午前10時37分に予定されている打ち上げに向け、最終段階に入った。
全長57メートル、直径5・2メートルの1号機は16日午後4時1分、専用の台車に載せられ移動を開始。ゆっくりと34分かけて、打ち上げ地点に着いた。打ち上げまで、機体に推進剤を供給する配管の接続や電気系統などの確認作業を行う。
H3は、宇宙航空研究開発機構( JAXA (ジャクサ))と三菱重工業などが、現在の主力ロケット「H2A」の後継機として開発した。当初は2020年度の打ち上げを目指していたが、新型エンジンの開発が難航し、2度大幅に延期していた。
従来よりも低コスト化や打ち上げ能力の増強を図っており、今後20年にわたり日本の宇宙開発の中心を担うことになる。