広島サミットで「各国首脳と被爆者の面会を」 日本被団協が要請

5月に広島で開催される主要7カ国首脳会議(G7サミット)を前に、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)が14日、各国首脳と日本被団協代表者との面会や、会議で核兵器廃絶に向けた議論を交わすことを求める岸田文雄首相宛ての要請書を外務省に手渡した。「広島で開く意味を意識すべきだ。ただのイベントで終わってほしくない」と訴えている。
要請書ではこのほか、首脳らが「時間をかけて広島平和記念資料館を訪問する」ことも求めた。2016年には伊勢志摩サミット出席後のオバマ米大統領(当時)が広島を訪れたが、資料館の滞在は10分ほどで、被爆者との接触もあいさつのみだった。
代表委員の田中熙(てる)巳(み)さん(90)は「今回のサミットを広島でやるのは、原爆が使われた場所だからでしょう。そこに心を動かす首脳もいるだろうし、チャンスだと思っている」と述べ、核軍縮ではなく「核兵器をなくすため」の議論をするよう求めた。
岸田首相は1月の施政方針演説で、サミットで自身が掲げる「核兵器のない世界」に向けた取り組みを主導すると明言したが、政府は米国の「核の傘」による核抑止は不可欠との立場で、核廃絶を訴える日本被団協とは隔たりがある。【春増翔太】