安倍元首相銃撃事件、江川紹子氏ら「公判前整理手続き」公開を要望書

昨年7月の安倍晋三元首相銃撃事件を巡り、研究者やジャーナリストでつくる「司法情報公開研究会」が20日、事前に争点を整理する公判前整理手続きの公開を求める要望書を奈良地裁に提出した。「国民が注視する歴史的な事件で、手続きの透明性を高めることが公判の信頼につながるはずだ」としている。
要望書では、事件について、政治と世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関係が背景にあることから「政治犯としての性質を色濃く有している」と指摘。その上で、「国民全体で再発防止を考えていく必要がある」として手続きの公開を求めている。
共同代表を務めるジャーナリストの江川紹子氏は同日記者会見を開き、事件を巡り交流サイト(SNS)などで陰謀論が飛び交っていることを指摘し、「公開しないことは『重要な事実を隠した』といわれかねない。そのためにも、手続きは正確に公開すべきである」と話した。