水俣病公式確認から67年となった5月1日、熊本県水俣市で犠牲者の慰霊式が営まれました。慰霊式は、新型コロナの影響で中止や縮小を余儀なくされていましたが、今年は4年ぶりに従来の規模での開催となり、患者や遺族などおよそ620人が参列しました。これまで家族が希望する認定患者の名簿を奉納していましたが、未認定患者を含めた全ての犠牲者を追悼するため、今回から無記名で奉納されました。そして、参列者が花をささげ、犠牲者の冥福を祈りました。水俣病の認定患者は、今年3月末時点で、熊本県が1791人、鹿児島県が493人です。公式確認から67年となり、患者の高齢化も進んでいますが、鹿児島では1034人が認定審査を待っているほか、水俣病特措法の救済対象から漏れた人たちによる裁判も続いています。